産まれながらに与えられる才能、それがスキル。目覚めるタイミングに個人差はあれど、皆が等しく一つのスキルを持ち、その優劣がこの世界での全てを左右していた。
ある者は『火を操る能力』を得て冒険家に。ある者は『土を操る能力』を得て建築家に。
そんな世界の片隅で、産まれながらに魔力を操れた少年ソルダートはその初期能力の高さから親に売り捨てられ、軍事施設にて無理な訓練を強制される日々を送っていた。
だが彼はその施設にて【怠け者】の烙印を押されていた。
頑張りたいが頑張れない、そんな毎日を過ごしていた。
そして頑張れぬ事に言い訳をしながら逃げ続けた結果……訓練施設からの脱走。
その後待ち受けていたのは【死】という純然たる現実だった。
だがそんな頑張れない少年は、賢者と出会った。
出会ってしまった。
そしてその賢者は言った。
「このまま逃げ、そんな自分を嫌悪する日々を過ごし続けるのか?」
「それとも」
「儂のもとで努力の方法を学び、【変わりたい】のか」
そして少年は選択する。
変われるか変われないかではなく。
変わりたいか、変わりたくないか。
「僕は……変わりたい!」
この一言が少年の人生を大きく変えた。
やがて少年は、世を代表する剣神へと至る。
これはその、成長の【方法】の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-09 15:11:45
56699文字
会話率:38%