神が用意した、人々が死後に向かう世界。
それは天国でも地獄でもなく『レンゴク』と呼ばれる、生前となんら変わらぬ世界であった。
人はそこで生前となんら変わらぬ生活をし、働き、食べ、そして寝る。
ただ1つ生前と違うことがあるとすれば、そ
れはレンゴクに住む死者は全て「生前の罪を清算するために生きている」こと。
全ての死者が装着する事を義務付けられた罪状数値化装置『アナタの罪をかぞえ~ル君』によってポイント化された罪の数値(ペケ)を0にする事で、死者は再び生前の世界へと生き返る事ができる。
しかし、もしレンゴクでの生活でペケがカンストの「999999」を超えてしてしまった場合――地獄よりも恐ろしい結末が待ち受けると言う。
ペケを減らす方法は2つ。
『善行』を積み自ら清算するか、ルールに則った『賭け』で他人に擦り付けるか。
そんなレンゴクへと死者、シノノメ・イヅルは自らの死をきっかけとして足を踏み入れる。
生前に犯したとされペケポイントと化した、数多の罪と共に。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-04-24 11:31:07
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会話率:33%