生前、あの人はいつもこう言っていた。
「裕太。お前にはまだわからないだろう。
ただ、将来女の子とお付き合いすることになったら気をつけることはなんだと思う?」
「自分とのあいしょ~?」
「違うっ
物語を読むことだよっ!!平坦な道のりは間違いな
くバッドエンドにつながっている!!よく覚えておけっ」
当時は……いや、今から考えてもくだらない考えだとは思う。
だが、あの人がいた頃、僕の毎日は輝いていた、ように思う。
そして、何故かあの人が否定されることに腹が立つ。
確かに、あの人は現実と空想に境目がなかったかもしれない。
けれど、それの何が悪い。
あんなに明るい空間を作った。
あんなに笑い絶えぬ空間を作った。
その力を僕は羨望したんだ。
だから、僕は高校デビューを前にして誓った。
例え、それが出来損ないの道下であっても僕はそれを演じる。
そう。僕が厨二で何が悪い!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-07-15 16:00:00
3202文字
会話率:17%