婚約者が他の女性と懇意にしているのは、しょうが無いと諦められた。
けれど、幼馴染みであり、唯一親身になってくれたセシルさえもが離れて行ってしまうなんて。
身に覚えの無い断罪。
そして弁解の余地も与えられぬまま退学させられ、リリアンジュは考え
た。
――市井で生きられるか試してみよう。無理なら修道院。
外国の叔母の領地で暮らし始め、四苦八苦しながらも家事を覚え始めたある日。
相も変わらず穏やかな微笑みを浮かべながら、あの日リリアンジュを絶望に突き落としたセシルが目の前に現れた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-28 21:50:01
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会話率:34%