星々が囁く夜、
ひとりの少女が「歌」を通して宇宙と交信を始めた。
名前は澄姫(すみき)。
彼女の歌は、記憶を癒し、痛みを抱える人々の心をつないでいく。
過去を抱えた外科医・藤堂、
欲望と理性の狭間で揺れる女医・白石、
陰謀を巡らす美しき
母・紗雪、
そして、命を巡る不思議な赤ん坊たち──
禁忌の愛、前世の記憶、量子の言語、
都市と身体が融合した“有機生命国家”の誕生まで──
彼女の存在が、世界のかたちそのものを変えてゆく。
これは「宇宙が幸せで満たした娘」が
命と愛の意味を問う、壮大で優しい物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 10:14:53
62933文字
会話率:17%