そもそもここってメンタルクリニックじゃないのか
最終更新:2015-04-17 18:26:18
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会話率:50%
例えば、頭の中で考えた情報を、そっくりそのまま相手に伝えられるならば、言葉というものは必要ないのではないか。
ずべての人類がテレパシーで会話をするようになり、言葉による摩擦は消えた。国際問題、うつ病患者の増加。それらは解決された。
一方
で廃れたものはインターネットをはじめとする、旧式のWEBブラウザ。さらに言葉が不要になったことによる、人類の声帯の衰え。
昔の声楽によるCDやレコードは高額で取引されるようになった。
音楽などの聴覚の娯楽だけでなく、テレビなどの視覚媒体、味覚、触覚、嗅覚、五感で感じるすべての娯楽は、テレパシーという第六感で賄われるようになった。
ジョン・ドゥはハイスクールを出て、一流大学を入学、しかし、生活に馴染めず、欝になる。数々のメンタルクリニックをはしごするが、一向に良くならない。
いつものようにフラフラと街を歩いていると、寂れたメンタルクリニックを見つける。今時は珍しい、ネオンとベニヤを使った看板を掲げていた。(この時代の店の看板は空間上バーナーが主流だった)。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-19 13:33:39
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