二人でいる時間を実感できるから。この桜並木を二人は「Memorys」と名付けた。明るく、でも少し危なっかしい宙。僕は、そんな宙が、好きだった。でも、運命というものは時に残酷である。突然姿を消した宙。誰にも告げず、僕も宙が何処へ行ったのか解ら
ない。8月18日。宙の誕生日を祝った一週間後、宙はにあわない不安げな表情で、僕にさよならを告げる。それから1年。僕は、とある場所で彼女の姿を、見つけ―――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2005-11-29 10:23:11
5031文字
会話率:28%
突発的に仕事を辞めた「私」の転職先は、うらぶれた雑居ビルの一室にある、いわくつきの法律事務所だった。人形のように美しく無表情な19歳の才女と、新米無能弁護士で彼女に唯々諾々と従う所長との奇妙なコンビの下、「私」は事務員として働き始める。やが
て「私」の身近で起こった凄惨な事件の全貌を鮮やかに解明していったのは、稀有な頭脳を持つその不思議な女性だった――――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2004-08-09 13:39:22
8122文字
会話率:31%