人生なんて、大嫌いだ。
何故、自分には空腹を満たすだけの生活が出来なかったんだろう。どうして、自分を繕えるだけの才能が無かったんだろう。
過去の人生なんて、振り返りたくもない。思い出すことすら吐き気を催す。無くせるのなら、犯されたって
構わない。
逃げて逃げて逃げて。
ひたすらに何処までも逃げ続けたいと。でも、そんな事をしても変わらないって知っていても。
頭の中が割れそうで、それでも簡単には壊れてくれなくて。
壊れたいと泣き疲れた自分と、壊れたくないと無理矢理生き抜こうとする自分が反発しながら、体の内側を蠢き合う。
そんな、ただ堕ちて逝く自分を変えたのは、彼だった。
うずくまる自分に彼は、声をかけたのだ。とても温かい声だった。
唐突に彼は、一つの可能性を提示してきたのだ。
それは、一人分の戸籍とその後の人生。
これは夢?いや、夢でも何でも良い。だから、けして覚めないでと心の奥底から渇望した。
そんな頭を支配していた物を、彼の声が粉々に叩き潰していく。
例え嘘だったとしても、何も変わらないのだから、簡単に受け入れる事ができた。
ソレを受け入れた途端、涙がほを伝う。枯れ尽くしたとばかり思っていた物が、巡り廻る感情と共に溢れだした。
これで、変われる。
新しい自分が。
新しい人生を。
新しい世界で。
新しい未来に。
新しい存在と。
そして、私は世界を羨むのを止めた。
人生なんて、これからだ。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2012-01-20 02:37:55
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青年「御界」(ミカイ)はとある日本のとある東京都のとある渋谷のとあるマンションに住んでいる極々普通の一般人(?)で在る。とある優秀高校にて、唯一の親友、「拓海」(タクミ)のごたごたに今日も巻き込まれて居た。彼とは色々趣味が合い、ゲーム仲間で
あり、部活仲間であり、喧嘩仲間でもある。ただ違うのは、拓海が高校一のモテ男なので在る。そのせいで他校の生徒などにも絡まれる事が多く、今回もそのごたごたに巻き込まれた訳で在る。しかしイベントはそこでは無く、帰宅後のゲームが問題で在ったーーー折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-08-12 07:34:27
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