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検索結果:9 件
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ある頃から、戦場に現れては戦死者の死体を連れ去る魔女の噂が流れるようになった。
曰く、激しい籠城戦が行われた日の翌朝城から死体が消えた。夜明け前に畑作業に出た農夫が、道を一人歩く女を見かけ不審に思い声を掛けたが笑い声を残し女は掻き消え、その後をいくつもの死体が呻き声を上げながら連なり歩いていた。
曰く、平原で両軍が激突し何千人もの死者を出した翌朝死体が消えた。停戦協定を結び両軍の死者を回収に向かった部隊が、打ち捨てられた武具を残し連なり歩き去る死体を見た。追いかけたが日が昇り
始めると女の笑い声と共に掻き消えた。
曰く、夜中に馬車を飛ばす商人が道なき道を歩く女を見かけその後に続く死者の大軍を見た。商人が死者の大軍に驚いていると背後から女の笑い声が聞こえ振り返ると誰もおらず、再び死者の大軍を見やると女と共に掻き消えていた。
噂である、しかし見た。と言い出す者が後を絶たず、ここ数年続く戦争の地で死体が消えるようになったのも事実であった。
茨の魔女である。誰が言い出したのかは不明だが、死者を引き連れ消える女は茨の魔女と呼ばれるようになっていた。
そして茨の魔女の噂に、新たに騎士が加わる事となった。
妖馬の背に乗り、魔剣を振るう騎士である。
かの魔女に仕える騎士が現れ、魔剣によって城を、砦を、大軍を打ち砕く。死者は茨の魔女が連れ去り、騎士は次の得物を求めて妖馬を進ませる。
骸の騎士である。
これは骸の騎士と呼ばれるようになった少女と、その従僕が茨の魔女と交わした契約の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-05 12:00:00
36261文字
会話率:36%
IN:0pt OUT:5pt
総合ポイント:2pt 評価ポイント:0pt
「あのドレスは似合わない……いえ、ドレスそのものが似合わないのかしら」
彼女を目にした時、ミットー公爵令嬢ロメリアは、そんな感想を抱いた。
古くから優れた武官を輩出してきたミットー公爵家の屋敷の庭では、この日、お茶会が催されていた。
お節介焼きの祖母により、十歳になったばかりのロメリアは、半ば無理やりこのお茶会の主催に祭り上げられていた。
そんな中、彼女の取り巻きを気取る令嬢達が、会場の隅に置かれたテーブルで一人ポツンと所在なげにしている男爵令嬢メルを嘲笑う。
「ヒバ
ート男爵といえば、昇級試験に四度も落ちて、今もまだ平民の文官の下で働いているそうですわ」
「そんな風だから、奥様にも逃げられてしまうんだわ。あのメルって子も、気の毒ですわねぇ」
自分を挟んでクスクスと笑い合う彼女達を、ロメリアは冷ややかに眺めていた。
そんな中、暴走した兄の馬が乱入し、お茶会は騒然となる。
その時、似合わないピンクのドレスを翻して馬の背に飛び乗り混乱を収めたのは、この場で最も格下として扱われていた、メルだった。
それを見たロメリアは、自分の心がかつてないほど浮き立つのを感じた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-21 19:53:10
6084文字
会話率:38%
IN:0pt OUT:30pt
総合ポイント:5872pt 評価ポイント:5360pt
大正時代
栞は馬に乗って女学校へと登校する変わった少女。彼女はいつものように近道である墓地の前の道を通るが
最終更新:2023-07-23 06:18:19
6572文字
会話率:55%
IN:0pt OUT:50pt
総合ポイント:22pt 評価ポイント:22pt
恋人のことを忘れて、読書に夢中になってしまった僕。
しびれを切らした恋人に抗議され、慌てて謝ったけれど許してもらえず――
本好きな男とその恋人の、あまーい一時です。
最終更新:2023-01-15 21:00:00
981文字
会話率:57%
IN:0pt OUT:61pt
総合ポイント:62pt 評価ポイント:60pt
借金を返したいと、三百万を手にやって来た男。借金の経緯を教えてほしいと頼むと……
喪失と再生の話。
最終更新:2021-05-15 22:00:00
5302文字
会話率:60%
IN:0pt OUT:4pt
総合ポイント:422pt 評価ポイント:354pt
建久九年 (1198年)十二月二十七日、鎌倉幕府の征夷大将軍・源頼朝は、相模川で催された橋供養からの帰路についていた。
ふと、馬の背に揺られる頼朝の耳に、美しくも物哀しい笛の音が届く。
その響きに妙な既視感と胸のざわめきを感じた頼朝は、笛の奏者の姿を目で探すが――。
*ノベルデイズで掲載している『笛の音は』を加筆修正した作品です。
最終更新:2021-04-02 09:05:20
2150文字
会話率:28%
IN:0pt OUT:38pt
総合ポイント:54pt 評価ポイント:54pt
ド・ストライク。
フクフクだったほっぺは見る影もなく、真一文字に結ばれた唇。表情筋が活動を放棄した顔。
キラキラ輝いていた瞳は、遠目でも分かるほど陰を帯びている。
戦う男としては細い部類だろうが、猫科のようなしなやかさを連想させる身体。
馬の背で背筋を伸ばし、まっすぐと前だけを見つめ、沿道の領民たちには目もくれない。
そして特筆すべきはその腰回り。
ド・ストライク。(二回目)
西の国の森境の町の娘ディリアには前世の記憶がある。
前世はこの国の王
の兄アルドの婚約者だった。
黒の森から魔物たちが溢れ出し、戦いに明け暮れる中、アルドはディリアを一再認識しなかったが、ディリアが死んだ婚約者の生まれ変わりだと知り、ディリアがけがをして……。
西の国のディリアとアルドのお話です。全10話の予定です。
「前世、」シリーズをご一読いただきますと、二人の心情が分かった上でお読みになれますので、是非どうぞ!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-06 11:25:58
22876文字
会話率:20%
IN:0pt OUT:96pt
総合ポイント:8506pt 評価ポイント:6862pt
競馬の騎手である主人公ユウ。彼は競馬の祭典と言われるダービーで1番人気の馬の背中にいた。最後の直線、先を走るライバルたちをゴール直前で猛追し夢だったダービージョッキーの称号を手中に収められそうだったその時。。。
最終更新:2018-11-09 01:10:40
501文字
会話率:42%
IN:0pt OUT:21pt
総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt
宅也は中学二年生。彼の最近のお気に入りは、あるスーパーの陳列棚の上に飾られた木馬。その木馬は強いオーラと存在感があり、宅也はただの木馬ではないと思っていた。
ある日、木馬を見上げていると、棚の裏側で誰かが木馬に話しかけていた。それは、宅也の隣のクラスの芹奈という女の子だった。 次の日の放課後、藤棚で話をした二人は、木馬のことで意気投合。二人で木馬に会いに行く。すると、木馬から強いテレパシーを受ける。木馬は遠い星から送られ、自分のテレパシーを受けた者の願いをかなえるという。
二人はそれぞれ木馬に願い事を言う。
芹奈はおじいさんが元気になること。
宅也は自分一人がなにをやっても知れているという無力感から解放されたい。
その夜、木馬が宅也の部屋に虹色の光の渦とともに現れる。そして自分は時空を越えて、どこにでも旅することができると言う。宅也と芹奈は木馬の背に乗って旅に出る。
第一日目の夜、木馬は芹奈の願いをかなえるため、おじいさんの心の無意識を旅する。 第一は「人の住まない城」、第二は「砂漠の星祭り」、第三は「崩壊する氷山」
三つの旅により氷山に閉じ込められていたおじいさんの魂が自由となり願いはかなう。
第二日目の夜木馬は宅也の願いの旅に出る 第一は「山楼の仙人」、第二は「サバンナの夜明け」、第三は「極北のクリスマス」
これらの旅により、宅也は無力感から脱出し「感じること」「今に生きること」を学ぶ。 その後、木馬の願いで、孤独な少年勇太を宅也と芹奈がその孤独感から解放する。
木馬は、助けが必要な人が別に現れたため、二人と別れを告げる。残された二人は、この旅の体験の感動が薄まらないため、未来の自分に手紙を書き、木の下に埋める。芹奈は転校し、それぞれの本当の人生の旅が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-01-19 23:08:36
43230文字
会話率:41%
IN:0pt OUT:83pt
総合ポイント:7pt 評価ポイント:7pt
検索結果:9 件
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