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『小説家になろう』サイトの更新情報を検索します
検索結果:952 件
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作:羅心
ローファンタジー
連載
N8952IX
鬼ヶ島にて、犬、猿、雉の犠牲もありながら死闘の末に鬼退治を果たした桃太郎。 島中の鬼を全滅させて村に帰った桃太郎は、娘を授かり桃姫と名付けた。 桃姫10歳の誕生日、村で祭りが行われている夜、鬼の軍勢による襲撃が発生した。 首領の名は「温羅巌鬼(うらがんき)」、かつて鬼ヶ島の鬼達を率いた首領「温羅」の息子であった。 人に似た鬼「鬼人(きじん)」の暴虐に対して村は為す術なく、桃太郎も巌鬼との戦いにより、その命を落とした。 「俺と同じ地獄を見てこい」巌鬼にそう言われ、破壊された村に>>続きをよむ
キーワード:女主人公和風戦国伝奇残酷な描写あり
最終更新:2024-05-04 22:35:24117876文字会話率:49% IN:0pt OUT:9pt 総合ポイント:10pt 評価ポイント:10pt

作:水津光陽
ローファンタジー
連載
N8184IO
異世界に転移した朱鳥白雉。魔王を倒すも王国の裏切りで処刑されてしまう。目覚めるとそこは日本によくにた世界だった。飛鳥郷という人物になり、好きなように生きる事とした。この日本にはダンジョンが存在しており、それを活用することで楽に生活出来る。そんな彼に様々な人々に遭遇するお話。
キーワード:R15残酷な描写あり異世界転生異世界転移冒険魔法スキル能力ダンジョン最強日本男主人公元勇者チート
最終更新:2024-05-04 22:00:00212305文字会話率:64% IN:0pt OUT:88pt 総合ポイント:4706pt 評価ポイント:1816pt

作:雉虎 悠雨
現実世界[恋愛]
連載
N5655IY
友人の部屋にルームシェアすることになった篠崎ゆきは、引っ越してから三ヶ月、家が変わった以外は今まで通りの日常を送っていた。隣は赤ちゃんがいる家族と一人暮らしの背の高いあまり表情のない男。 ある日、マンションに帰ってくると、隣の部屋の前でその部屋の男、目雲周弥が倒れていた。 そして泥酔していたのを介抱する。 その一ヶ月後、またも帰宅すると隣の部屋の前でうずくまっている。また泥酔したのかとゆきが近づくと、前回と様子が違い酷いめまいを起こしているようだった。 ゆきは部屋になんとか運>>続きをよむ
キーワード:ほのぼの現代日常ハッピーエンド過去の傷体調不良R15残酷な描写あり
最終更新:2024-05-04 20:00:0074130文字会話率:51% IN:0pt OUT:11pt 総合ポイント:2pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
その他
短編
N3530IY
 おお、おお。ようきた、ようきた。遠かったろう。ははは、疲れたかな? ははは、そうでもないよときたか。はははははっ!  いやぁ、じぃじもマサちゃんに会えて嬉しいぞ、うぅーふふふふ。  え? マサくん? ふふふ、そうかぁ、もう『ちゃん』て歳じゃないかぁふふふふっ。確かに背が伸びたものなぁ。ああ、立派立派! おお、そうか、こないだ夜中にひとりでトイレになぁ。すごいなぁマサちゃん、おっとマサくんは。ははははは!  そうかそうか、怖いものなんてないか。勇ましいなぁ。  ん? じぃじか>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-05-04 17:00:001946文字会話率:0% IN:0pt OUT:4pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
空想科学[SF]
短編
N3527IY
「素晴らしい発想じゃないか! さすが、我が国の兵器開発主任だ。その肩書は伊達じゃないな」 「はははは、ありがとうございます。将軍」 「して、その成功率。自信のほどは?」 「ええ、うまく行くと思いますよ。犠牲は最小限に、そして」 「与える損害は最大限、か。ははははは!」  二人は笑いながら私を見つめた。そう、犠牲とは私だ。私なのだ。  狂っている……お前たちは狂ってる! そう言えたらどんなにいいか、もしかしたら……いや、何も変わりはしないか。逆らえない。これは決定事項だ。>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-05-04 11:00:001441文字会話率:50% IN:0pt OUT:4pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:たかさん
ローファンタジー
連載
N4236IQ
鬼若を討ち取り、その時の活躍に応じそれぞれに恩賞が与えられた。さしたる恩賞もなく不興をかこっていた晴海の前に男が現れ、鬼若の変の話に花が咲いた。その中の言葉尻を捉えられ、晴海は芳川喜一郎を鬼と知りながら御所内に引き入れたとの疑いを掛けられる。 晴海は雉の手引きで教を逃れ、九州を目指す。それを境源三を頭とする御庭廻組二番隊が追う。 行く先九州には・・・
キーワード:残酷な描写あり伝奇ダーク男主人公女主人公和風中世群像劇
最終更新:2024-05-03 11:13:5320308文字会話率:38% IN:0pt OUT:19pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
ヒューマンドラマ
短編
N2516IY
 受話器に手を伸ばすと同時に電話が鳴ったので私は少し驚いた。  しかし、その電話の内容によって受けた衝撃はそれを大きく上回った。 『お、おたくの息子さんをね、い、今、こっちで預かってるんだけどもぉ』  まさか、こんなことが起こるとは思わなかった……。驚きつつも、電話相手の男のおどおどした声に思わず笑いそうになった。緊張しているのが丸わかりだ。とは言え、こんなことに慣れている者などそうはいないだろう。私は言ってやりたいことがあったのだが、相手は早くプレッシャーから解放された>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-05-03 11:00:004391文字会話率:60% IN:0pt OUT:2pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
ヒューマンドラマ
短編
N1499IY
 夜。街を歩いていたら、久しぶりに高校時代の友人とバッタリ出くわしたので、近況報告を兼ねて居酒屋に誘った。  適当にビールとツマミを並べ、乾杯したのだが、友人はどこか浮かない表情。具合でも悪いのだろうか、思い返せばあまり乗り気じゃなかった気がする。おれは最近彼女ができたことを話したくて、ちょっと相手が見えていなかったなぁ悪いことをしたなぁとおれが思っていると、奴はおれに「ちょっと……」と手招きをした。大きな声で言えない話らしい。なんだよそれーと、おれは苦笑いしつつ、耳を近づけ>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-05-02 17:00:001591文字会話率:60% IN:0pt OUT:5pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
空想科学[SF]
連載
N5564HS
ショートショート・短編・掌編。古いものをこちらにまとめました。 ジャンル・長さは色々です。 奇妙だったり不穏だったり理不尽、王道、くだらない、など。オチは用意しているつもりです。 お読み頂きありがとうございます。
キーワード:ショートショート短編
最終更新:2024-05-02 17:00:001210768文字会話率:29% IN:0pt OUT:16pt 総合ポイント:126pt 評価ポイント:88pt

作:雉白書屋
ヒューマンドラマ
短編
N1489IY
 ある朝。洗面台で顔を洗い終えたおれは驚いた。耳たぶがやや膨れ、少し伸びていたのだ。  膿でも溜まっているのだろうかと思ったが引っ張っても痛みはない。おまけに両耳だ。二次性徴なんて年齢でもない、名実ともにおっさんなのにどういうことなのかと鏡の前で首を傾げたが、おれはおっさんのそれらしく鈍感さを発揮し、ひとまず気にしないことにした。  だが、周りは違った。時間の経過とともにおれの耳たぶはどんどん伸びていき、またどういうわけか周りの人々の態度が柔らかくなっていったのだ。  おれ>>続きをよむ
キーワード:ショートショート
最終更新:2024-05-02 11:00:001421文字会話率:0% IN:0pt OUT:5pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:左内
童話
短編
N0464IZ
鬼ヶ島上陸の前夜、猿は雉と話す中で自分たちの記憶に奇妙な欠落があることに気付く
キーワード:シリアス
最終更新:2024-05-01 22:12:421780文字会話率:33% IN:0pt OUT:10pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
ヒューマンドラマ
短編
N0511IY
「あのー、すみませーん」 「はい?」 「週刊吉報の者なんですけど。伊原さんですよね?」  と、夕方。街中で声をかけられたおれは一瞬、戸惑った。どうやらこの週刊誌記者らしき男はおれを伊原という男と勘違いしているらしい。おれは伊原なんて男は知らないが、おそらく芸能タレントだろう。これは面白い。おれが「ああ、はい……」と訝しがるように返事をしてやると記者はどこかホッとしたような表情をし、またすぐに顔を引き締め、言った。 「今、話題のあの件なんですけどー」  どうもこの口調>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-05-01 17:00:002604文字会話率:42% IN:0pt OUT:5pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
ヒューマンドラマ
短編
N0510IY
 街を歩いていたある男。彼はふと足を止めた。  ――見られている。  ……おれは別段、感覚が優れているわけではない。だが、感じる……今、おれは見られている……ああ、やっぱりだ……待ち合わせか休憩でもしているのか、壁に寄りかかっている人……立ち話をしている二人組、片方がこちらを見て、もう片方も今、おれを見た……ああ、すれ違う人も……。  普通にしているのにいったい、なぜだ……。この人数だ。ストーカーや探偵でもないだろう。それに、おれにそんな価値はない。だが、いや、だからこそ>>続きをよむ
キーワード:ショートショート
最終更新:2024-05-01 11:00:00821文字会話率:9% IN:0pt OUT:6pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
ヒューマンドラマ
短編
N9379IX
 かつて列車強盗を主戦場に、あらゆる悪事で大金を稼いだ大悪党、ザギール。果ては町を丸ごとその手に収め、支配者として振る舞っていた。  しかし、それに異を唱えた流れ者のガンマンが現れた。彼はザギールに決闘を申し入れ、ザギールは見せしめにせんとそれを受けた。無論、毒を盛る、決闘前夜に手下を差し向け怪我を負わせようとするなど小細工は欠かさなかった。  しかし、彼はそれを難なく押しのけ、決闘の時を迎えた。  距離を開け、向かい合う二人。見守る町人たち。風が砂埃を巻き上げ、静寂が広がる>>続きをよむ
キーワード:ショートショート
最終更新:2024-04-30 15:00:00739文字会話率:16% IN:0pt OUT:5pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
その他
短編
N9375IX
 これは……おれがこの前、銭湯に行ったときの話だ。  湯船につかり、ふーっと一息をついたおれは、体から日頃の疲れが抜け出て行く感覚に頬を緩め、瞼を閉じ、宇宙のことを考えた。  特別な理由はない。ストレスが消え、心にぽっかりとスペースが空いたんで、何か壮大なことでも考えたくなったのだ。  しかし、ふと目を開けると、浮かび上がってきたのが陰毛だ。そう、陰毛。それは宇宙の始まり。無から作られる有機物。  いや、違う。陰毛とは思春期を迎えた辺りの男女の股間に生える毛のことを指す。そん>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-04-30 11:00:002044文字会話率:0% IN:0pt OUT:9pt 総合ポイント:20pt 評価ポイント:20pt

作:雉白書屋
ヒューマンドラマ
短編
N7940IX
 朝。とある町の宿屋。その薄汚れた白いシーツが敷かれた木のベッドに腰かけ、「ううぅ」と呻く、ある男。  昨晩は飲みすぎた。頭が痛む。そして記憶がまったくない……わけではない。だから呻いている。その悩みの種だけは色濃く頭の中に残っていたのだ。 「入りますよ。おや、起きたんですね。どうも、おはようございます」 「あんたは……」 「おや、お忘れですか? お二人の決闘の立会人を務める者ですよ」  ノックとともに部屋の中に入ってきた男がツカツカと窓の傍へ歩き、外を眺める。  そ>>続きをよむ
キーワード:ショートショート
最終更新:2024-04-29 11:00:002604文字会話率:42% IN:0pt OUT:6pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
宇宙[SF]
短編
N7946IX
 ある夜のこと。ふと気になったそれは夜空に線を引いた流れ星……かと思いきや、こちらに迫りくる隕石……でもなかった。逃げようと思う間もなく、それは旋回、及び急降下し地上に、それも目の前に降りてきたのである。 「やー、どうもどうも、ワタシは宇宙人ですってネ。正確には△□星から来ましタ、※●▽と言うんですけドー。ん? ああ、やはりこの翻訳装置でも聞き取れませんかネ。まあ、宇宙人と呼んじゃってくださイ。地球人サン」  と、フランクな口調と立ち振る舞いに、この突然の事態に直面した者>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-04-29 11:00:00944文字会話率:36% IN:0pt OUT:14pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
宇宙[SF]
短編
N6700IX
 会議は二百時間目に突入した。議題はそう多くはないのだが、参加国が多いだけに進みが悪く、また異様な熱気に包まれている。 『えー、新規登録は以上に』  ――うちだうちぃ!  ――なぜダメなんだ! 厳重に抗議する!  ――おいおいおいおいおかしいぞ! 賄賂か? あそこは要件を満たしてないだろぉ!  ――言いがかりはよしてもらおう。うちはしっかりと魅力をアピールできているだけですよ。  ――登録登録登録ぅ! 「う、うちこそ、今回登録されるべきだ!」  と、我が国の大臣も周囲>>続きをよむ
キーワード:ショートショート
最終更新:2024-04-28 15:00:00893文字会話率:39% IN:0pt OUT:14pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
宇宙[SF]
短編
N6696IX
 困った困った、えらいことだと地球人類は頭を抱えていた。  ある時、飛来した宇宙船。出迎えた人々に彼らはジルタ星人と名乗った。と言っても、最低限の言葉しか覚えては来なかったようだ。それも仕方がない。相手が格上。後々知ることになるが地球の文明レベルが一応、最低レベルではあるが宇宙政府の定める基準に達したので交流にやってきたらしい。ゆえに地球人類側は身振り手振り、知識を総動員、媚びへつらいどうにか彼らと友好関係を結び、ホッと一息。
キーワード:ショートショート
最終更新:2024-04-28 11:00:00989文字会話率:17% IN:0pt OUT:12pt 総合ポイント:10pt 評価ポイント:10pt

作:雉里ほろろ
VRゲーム[SF]
連載
N2256GT
フルダイブ型VRMMOが最盛期となった時代。剣や魔法、銃と多様なゲームがあるなか、一つのゲームが熱狂的な人気を集めていた。 それが「スターブレード・ファンタジー」。 様々なファンタジー系RPGがあるなかで、魔法がなく剣で戦う近接戦を売りにしているRPG。剣しかないということは、最強は剣だということ。プレイヤーは自分が信じる最強の剣を携え、狂信的に戦うのだ。 外れスキル?不遇職? そんなものはない、俺の剣が一番強い。 「二刀流が一番格好良いけど?」「うんうん、それもまた武士道」>>続きをよむ
キーワード:VRMMO近未来電脳世界男主人公ギャグゲーム非デスゲームスキル
最終更新:2024-04-27 18:35:45249191文字会話率:39% IN:0pt OUT:3pt 総合ポイント:2738pt 評価ポイント:1166pt

作:雉白書屋
ヒューマンドラマ
短編
N5640IX
 どこか腑に落ちない、と首を傾げるように地面に立ち並ぶ木の杭。それらを結ぶ鉄線が背の高い茶色の雑草がひしめく平原とひび割れた道路を区切っている。  と、そこから一匹の灰色の犬が出てきた。耳と頬が垂れ下がり、道路をヒョコヒョコと歩いているが、足を怪我しているわけではない。ただそうしたほうが同情を買えると思っていただけ。そして、それは正しかった。  今、一台のトラックが停まり、犬は開いたドアから助手席に乗り込んだ。吹いた風は雑草をさざめかせ、まるで映画のエンドロール。遠ざかるトラ>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-04-27 11:00:004540文字会話率:40% IN:0pt OUT:4pt 総合ポイント:20pt 評価ポイント:20pt

作:雉白書屋
ヒューマンドラマ
短編
N4679IX
 昨今の若い連中は電話対応が苦手だ。オフィスの電話が鳴っても、取ろうとする素振りを見せないどころか席を立ったり、顔を伏せたりする。いや、苦手どころか恐怖の象徴のようだ。顔を伏せるというのも、本当は一刻も早くその場から離れたいが、足がすくんで動けないのだ。  まあ、気持ちはわからないでもない。おれも入社したてはそうだった。あの音を聞くとビクッと体が硬直し、憂鬱な気持ちになったものだ。おれは慣れたが、あまりに苦手で会社を辞めた同期もいる。尤も、電話対応の他に理由があったかもしれな>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-04-26 15:00:003093文字会話率:60% IN:0pt OUT:5pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
その他
短編
N4677IX
 やれやれやれ、困った困った。素晴らしい小説を書き、それを公開するに留まらず、公募に出そうなんて考えていたのだが、なんと悪いタイミングで、この現実で事が実際に起きてしまったのだ。  そうだ、あのウイルスだ。そして、その小説の内容というのがウイルスに感染し大勢が苦しみ死ぬパニック物。しかも、その描写が我ながらよく書けていたのだ。  この世の中、どこの誰が見ているかもわからない。大勢死者が出たこともあり、不謹慎だ! と騒ぎ立てる輩が出てくるのは目に見えている。いやぁ、そういった連>>続きをよむ
キーワード:ショートショート
最終更新:2024-04-26 11:00:00835文字会話率:39% IN:0pt OUT:6pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
空想科学[SF]
短編
N3534IX
 タカコはその日、久しぶりに実家に帰ってきた。上京してからというもの仕事が忙しく、中々顔を見せられずにいたのだ。ドがつくほどの田舎であることに加え、母が亡くなっており、家にいるのが父親だけというのも腰が重い理由であった。浮いた話でもあれば、また違うのだろうが中々そうもいかない。父親はいわゆる昔の人間で、「結婚はいつだ?」「早く仕事を辞められるといいなぁ」「孫の顔はいつ見れるのかなぁ」などと、悪気はないのだがタカコが気にしていることをずけずけと言ってくる。婿に後を継いでほしいら>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-04-25 15:00:002254文字会話率:92% IN:0pt OUT:6pt 総合ポイント:18pt 評価ポイント:16pt

作:雉白書屋
純文学
短編
N3533IX
 平和な日々が続いていた。尤も、『ちっとも平和じゃない!』という人もいるだろう。戦争はなくとも犯罪はある。いじめに軋轢、競争の社会。人間であるゆえ避けられないことも多々ある。  しかし、ここ最近はどことなく人々の心は穏やかであった。  理由を言葉にするのは難しい。冬が過ぎ、春が訪れたからそう感じているのかもしれない。稼ぎの良い親の庇護下。株の投資が順調など、安定が保証されているような気分。世の大多数の人間に不安や憂鬱とした気持ちはなかったのだ。  それゆえか、経済情勢も悪くな>>続きをよむ
キーワード:ショートショート
最終更新:2024-04-25 11:00:002583文字会話率:63% IN:0pt OUT:8pt 総合ポイント:10pt 評価ポイント:10pt

作:雉白書屋
空想科学[SF]
短編
N2436IX
 都会は文字通り、ごみごみとしていた。  人、車。毎秒蠢く雑踏。歩けば落ちているゴミが足に当たり、鼻をひくつかせれば肛門を拭いたトイレットペーパーのような香りがした。  息苦しい……。そう感じた彼は立ち止まり、遠くを見つめる。尤も、伸ばした視線はすぐに目の前のビルに衝突し、ギラッと跳ね返る太陽光に目を背ける。  せめてこの精神だけでも逃がしたい、と彼はそのまま目を閉じ、思い馳せる。連なる木々。流れる小川。風に揺られ…… 「おい、おーい」 「あ、うん、なんだ?」
キーワード:
最終更新:2024-04-24 16:00:001844文字会話率:72% IN:0pt OUT:7pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
空想科学[SF]
短編
N2434IX
 ある夜のこと。その青年は無意識に歩を速め、やがてそれは全力疾走へ移行した。息を荒げ向かう先、彼自身も信じがたい。まさか―― 「ゆ、UFO……?」  そうとしか言いようがないその飛翔体が人けのない林の中へ降りて行くところを青年は目にし、そして今、木の陰からその姿をまじまじと見つめるのだった。  ……しかし、どうしたのだろうか。UFOが突然、フッと姿を消したではないか。  いや、透明化。光学迷彩というやつだろうか。よくよく目を凝らせばそこにあることはわかる。そして、なにやら>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-04-24 11:00:002967文字会話率:76% IN:0pt OUT:8pt 総合ポイント:10pt 評価ポイント:10pt

作:雉白書屋
その他
短編
N1178IX
 夜。吹雪に閉ざされたとあるコテージ。そこで殺人事件が起きた。  現場に偶然居合わせた探偵が告げた「犯人はこの中にいる」友人同士の集まりだっただけに信じがたいという感情、恐れと疑念が全員の身体を覆った。  そして…… 「……ねえ、どうしたの? 一度、あの探偵さん抜きで集まろうだなんて」 「正直、勘弁してもらいたいね。あの探偵にしつこくアリバイを聞かれて今日はもう限界。さっさと自分の部屋で寝たいよ。あんなことがあったしな」 「な、なあ。彼は自分の妻を殺されたんだぞ……もう少>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-04-23 11:00:004218文字会話率:60% IN:0pt OUT:11pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉
ハイファンタジー
連載
N7510EG
 氷室雹が起こした“あの”危機より二年。ユーミリアスには麗らかな春の日差しが降り注いでいた。  ほんの少し成長した久たち五人は、セシリスに新たに建立されたギルド支部で、忙しくも楽しい毎日を送っていた。  そこに現れた、思いがけない客人と依頼。  久たちは「ありがとう」と言うために、その依頼を受けることにした。 ※今作は前作「クランクイン!」の続編となります。  よければぜひ前作からお読みになって下さい。→http://ncode.syosetu.com/n8187ed/
キーワード:オリジナル戦記冒険職業もの魔法タイムトラベルパラレルワールド
最終更新:2024-04-22 22:25:54160623文字会話率:32% IN:0pt OUT:74pt 総合ポイント:16pt 評価ポイント:12pt

作:雉白書屋
空想科学[SF]
短編
N9692IW
 朝。道を歩くその男は疲れていた。尤も、世の中の大半の会社員はそうである。朝起きて身支度を整え満員電車に揺られること一時間。ようやく会社に着き……と、身を委ねていればあっという間に歳月は流れるだろう。そして死ぬだろう。    ――嫌だ。    今日、彼はそう思った。そして気づいたら人の流れに逆らい、駅から遠ざかっていた。  心を病んでいるのかもしれない。彼は自分でもそう思うと同時に、今こうして駅に向かって歩いている人々こそが病んでいるのではとも考えた。  だが現実、このまま会>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-04-22 11:00:005085文字会話率:60% IN:0pt OUT:9pt 総合ポイント:10pt 評価ポイント:10pt

作:雉白書屋
宇宙[SF]
短編
N8366IW
 とある砂漠。新たに砂に埋もれていた遺跡を発見したと言えど、一年近くも経てばその熱も冷め、また元々大して世間の興味も引いておらず、深夜。調査を続けていたのはある年老いた考古学者のみであった。 「うーむ」と唸る博士。数週間前、遺跡の屋上のこの石板に触れたとき、確かに電流のようなものが走り、また文字が光って見えたのだが、やはりあれは気のせいか。徹夜続きだったものなぁ……。  と、博士が上体を大きく反らし、伸びをするとパキポキと子気味のいい音が鳴った。そして美しい星空をその瞳に映す>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-04-21 16:00:001449文字会話率:45% IN:0pt OUT:9pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
ホラー
短編
N8359IW
 朝。囀る鳥の声と風に耳をくすぐられながら少年は自転車を漕ぐ。  イールストリート。出来てそう何年も経っていない、似たような住宅が立ち並ぶその通りは道路もまた綺麗に舗装されており、自転車のタイヤから伝わるその滑らかさに自然と鼻歌うたう。  今、ある家の庭に新聞を投げ込んだタイミングで、その家に住む夫婦の夫がドアを開け、新聞配達員の少年がリンリンと自転車のベルを鳴らす。  遠ざかっていくその背中を見つめ、軒下から出た夫は頭上から降り注ぐ陽射しに目を細めつつ、新聞を拾い上げ、そし>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-04-21 11:00:001309文字会話率:5% IN:0pt OUT:10pt 総合ポイント:10pt 評価ポイント:10pt

作:雉白書屋
その他
短編
N7389IW
 それはある日突然、人々の前に現れた。  否。『それ』などとは畏れ多い。そのお方は間違いなく神。白髪、白い服。一本の柱のような天から降り注ぐ神々しい光に包まれ、空から地上へと降りてきたのだ。  その場に居合わせた者たちは瞬時にそれが神だと悟った。  何かのトリック。人、もとい神を模した兵器。軍事作戦。はたまた宇宙人。こじつけがましくも可能性は他にも考えられたはずだが、それもまた神の力なのかもしれない。その威厳が彼らにそう悟らせたのだった。
キーワード:
最終更新:2024-04-20 16:00:00536文字会話率:10% IN:0pt OUT:10pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
純文学
短編
N7388IW
 法事のあとの会食その席。身内だけの集まり。大部屋で畳に座椅子。その大きな窓の向こうにはまだ緑が広がっているが、秋の風とやや雲に覆われ弱気な日差しが、これより来る冬を想起させなくもない。そう高くはない和食処。早々に食事を終えた子供たちが集まり、遊んでいる。女たちは口に手を添え笑い、話に花を咲かせ、男たちもまた足を崩し、近況報告。  柳原家。長女、長男の二人姉弟。  長女は息子が二人。嫁ぎ先である旦那は今日は仕事で来ていない。二人の息子のうち一人は結婚し、女の子が一人。  長男>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-04-20 11:00:002163文字会話率:66% IN:0pt OUT:8pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
空想科学[SF]
短編
N6246IW
 彼はひとり、荒野を歩き続けていた。  灰色の雲がかかった紫の空。雷を鳴らし、生ぬるい風が吹いている。  終わり。全てが終わりだ。そうだ、終わったのだ!  彼は天に向かって、そう嘆いた。目を吊り上げ、裂けんばかりに口を開け、なぜだなぜと繰り返す。  笑い、笑った。気の触れたように笑った。そして泣いた。  やがて、また雨が降り出した。空は彼の心を映す鏡のようであった。
キーワード:ショートショート
最終更新:2024-04-19 17:00:00614文字会話率:0% IN:0pt OUT:10pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
空想科学[SF]
短編
N6208IW
「怒られちゃったね……」 「うん……」 「追い出されちゃったね……」 「うん……」 「もう二度と顔を見せるなって……」 「うん……」 「認めて貰えなかったね。お父さんに。僕らのこと……」 「うん……」 「でも」 「うん」 「ふふっ、まだ何も言ってないよ」 「うふふっ、でもわかるの。あなたの言いたいこと」
キーワード:
最終更新:2024-04-19 11:00:00517文字会話率:89% IN:0pt OUT:8pt 総合ポイント:10pt 評価ポイント:10pt

作:雉白書屋
コメディー
短編
N5113IW
 夜。とある居酒屋にて、二人の男が話をしていた。 「でさー、この前の夜、道歩いてたらさぁ首までタトゥーしてた背の高い男に絡まれてさ、いやもう胸ぐら掴まれちゃってやべーっ! って周りの通行人とかもうそんな顔してて、でも俺は逆に冷静というかスイッチが入っちゃってさぁ、もうそいつの顎スパーン! と殴ってぇ、一発でぶっ倒しちゃったんだよねぇ。まあ、それはそれでほら、こっちが悪いみたいになっちゃうじゃん? だからもう慌てて走ってさぁ」 「すごいっすねー」 「おう……でぇ、そうそう>>続きをよむ
キーワード:ショートショート
最終更新:2024-04-18 16:20:003393文字会話率:95% IN:0pt OUT:10pt 総合ポイント:8pt 評価ポイント:8pt

作:雉白書屋
ヒューマンドラマ
短編
N5108IW
 秘境。というほどではないが、人里離れたとある山奥。その男はかなりの時間を費やし、崖の上までやって来た。  なにも自殺しようというわけではない。ただの趣味。湯を沸かし、コーヒーを淹れ、この景色を独り占めしたく……  ――えっ  と、彼は思った。一瞬、岩に見えたがそれは間違いなく人。人間が崖の先っぽに座っているのだ。  後ろ姿だが、恐らく男。そのボロボロの服の土汚れで周りと同化していた。  一体、あの男はここで何をしているのだろうか。それこそ自殺。で、あるならば人として見過>>続きをよむ
キーワード:ショートショート
最終更新:2024-04-18 11:10:002314文字会話率:60% IN:0pt OUT:8pt 総合ポイント:10pt 評価ポイント:10pt

作:雉白書屋
空想科学[SF]
短編
N3903IW
 ある日の午後。とある公園のベンチで二人のサラリーマンが缶コーヒーを手に持ち、話をしていた。 「ふぅー。ま、そういうわけだからあまり落ち込むな」 「……はい。すみません」 「だからもう謝んなって。先方も許してくれたしな」 「でも、この件は無関係なのに先輩にまで頭を下げさせてしまって……」 「ばっかやろう。お前は俺の後輩だぞ。無関係なんてあるかよ。いつでも頼れ。頭くらい何度だって下げてやるさ」 「先輩……ありがとうございます……」 「まあ、お前もいつか後輩ができたらわか>>続きをよむ
キーワード:ショートショート
最終更新:2024-04-17 15:00:001776文字会話率:96% IN:0pt OUT:11pt 総合ポイント:8pt 評価ポイント:8pt

作:雉白書屋
コメディー
短編
N3887IW
 昔々。話は人類の始まりまで遡る。  天地創造その後。偉大なる神によって創られし最初の人間。その男の名はアダム。そしてそのアダムの肋骨から作られた最初の女。その名はイヴ。  二人はやがて蛇にそそのかされ、禁断の果実を食し、楽園から追放されることになるが……。 「あ、あれよアダム! ほらほら!」 「ははは、そんなに腕を引っ張らないでくれよ、イヴ。それで、あれがかい?」 「うん。あのね、蛇さんがね、あそこにある果実を食べると良いことがあるって言ってたのよ」 「ふうん」 「へえ>>続きをよむ
キーワード:
最終更新:2024-04-17 11:00:001802文字会話率:95% IN:0pt OUT:12pt 総合ポイント:20pt 評価ポイント:20pt

作:雉白書屋
ヒューマンドラマ
短編
N2762IW
「うん、君のことは話を聞いて、大体わかりましたっと。えー、それで……お父さんはご存命?」 「それは……」  とある会社。就職面接にて、青年は口ごもった。必ず聞かれるとわかっていた。どう受け答えするか予習さえしていた。なのに言葉が出てこない。 「……はい」 「うん? それで、今何をされているのかな?」 「父は……今、無職です」
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最終更新:2024-04-16 11:00:003666文字会話率:60% IN:0pt OUT:9pt 総合ポイント:10pt 評価ポイント:10pt

作:雉白書屋
その他
短編
N1419IW
 聖書によると神は全能であるらしい。ならば未来を、自分がとった行動その結果も知れたはずだ。  知恵の実を作り、それを蛇に唆されたイヴとアダムが食すのも知っており、そして二人を追放することもわかっていた。もっと強く警告かつ、直前で阻止してくれればよかったものを、わかった上でアダムとイヴが困惑する様子を眺め、楽しんでいたのだ。  ……いや、そう楽しんでもいなかったのかもしれない。楽園を追放され途方に暮れることも知っていたはずだ。  ……いや、自身が未来を知ろうとしなければ、知るこ>>続きをよむ
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最終更新:2024-04-15 16:10:00731文字会話率:0% IN:0pt OUT:11pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
ヒューマンドラマ
短編
N1412IW
 昔。とある古びた宿屋。夜、そこへ泊りにきた二人の男は案内された部屋、畳に腰を下ろすと、ふぅーと満足そうな息を漏らす。  旅行を満喫。酒に料理を楽しんだあと温泉に入り浴衣を着て、すでに夢心地。赤ら顔でしばし談笑し、さてそろそろ寝るかとその前に一人が便所に行くと言い、廊下に出た。  そして十数分後。戻ってきたのだがどこか落ち着かない様子。目ざとく気づいたもう一人が訊ねる。 「おい、どうしたんだ?」 「え、いや、なに、なにが?」 「いや、やけに慌てているじゃないか」 「え、え>>続きをよむ
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最終更新:2024-04-15 11:00:001553文字会話率:80% IN:0pt OUT:8pt 総合ポイント:10pt 評価ポイント:10pt

作:雉白書屋
ヒューマンドラマ
短編
N0054IW
『おい、おい……』 「う、ん……?」  とある夜。電気を消し、ベッドで今まさに眠ろうとした青年は突然聞こえた声に瞼を擦った。  今のは夢だろうか……いや、まだ眠る前だった気が……いや、多分中間だったのだろう……まあ、そういうこともあるか……。  と、彼が一人、納得しかけたその時であった。 『おい、え、おい。今聞こえたよな?』  聞き間違いじゃない。どこか戸惑いが混じるその声に彼はむくりと起き上がった。
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最終更新:2024-04-14 16:10:001914文字会話率:79% IN:0pt OUT:7pt 総合ポイント:8pt 評価ポイント:8pt

作:雉白書屋
空想科学[SF]
短編
N0048IW
 ――おお、また流れ星だ……。  吹き抜けた風が背の高い雑草と彼を撫で、過ぎ去っていく。左右、雑草が生い茂る空き地。道路の真ん中で自転車にまたがる彼は夜空をただぼんやりと見上げる。流れ星を見つけても、もう何かを願いはしなかった。朝、起きたばかりのようにどこか夢心地、陶酔感が彼の脳を満たしていた。  ……だが、曇ったガラスを拭うように遠くに見えるその光が彼の意識を照らし、脳を覚醒させた。 「ミサ……イル……?」
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最終更新:2024-04-14 11:00:002840文字会話率:31% IN:0pt OUT:8pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

作:雉白書屋
ヒューマンドラマ
短編
N8864IV
 昔の話。おれが田舎に引っ越したばかりの頃。  友達ができなかったらどうしようなんていう小学生のおれの不安は、どこにあってどこに消えたのかってくらいすぐに仲良しの友達ができた。  どこか近しいところがあったからかもしれない。他の子は田舎者丸出しって言い方は良くないかもしれないが、ガサツであり、一歩引いてしまうのだ。(いや、今考えても犬の糞を手づかみするのはやりすぎだ)  そいつはこっちの心に土足で踏み込むような真似はしない。ちゃんと距離が測れるやつだった。  転校して間もない>>続きをよむ
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最終更新:2024-04-13 15:10:001972文字会話率:20% IN:0pt OUT:7pt 総合ポイント:8pt 評価ポイント:8pt

作:雉白書屋
その他
短編
N8856IV
 数十年振りに阪神タイガースが優勝、日本一を決めたこの夜。道頓堀周辺は異様な空気に包まれていた。 『立ち止まらないでくださーい。と、飛び込まないでくださーい』  警備及び交通整理に動員された警官隊、その手に持つスピーカーからの呼びかけは風と共に人々の肌を撫でる。道頓堀の両脇、柵の内側。そして上にかかる橋にはズラッと彼ら警官隊とマスコミ勢がカメラを構え並んでおり、さらにその三列目、四列目は野次馬たちがその瞬間を収めようとスマートフォンのカメラを向けている。 「あ、ちょっと>>続きをよむ
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最終更新:2024-04-13 11:00:002898文字会話率:77% IN:0pt OUT:9pt 総合ポイント:16pt 評価ポイント:16pt

作:雉白書屋
コメディー
短編
N7642IV
「呼べよ……その男をここに呼べよ!」  夕方。とある家のリビング。夫がバン! とテーブルを叩くと、上に置いてあったマグカップとその中のスプーンが飛び跳ね、音を立てた。  妻の帰りを待つ間、ざわつく心を落ち着かせようと作ったココアには結局一度も口をつけなかった。ただただかき混ぜただけ。その最中、ふと彼が共感を抱いたのは自分の心の淀みと重ね合わせたからだろう。  認めたくはない。まさか、自分の妻が浮気をしているなんてことは。  しかし、帰ってきた妻に『この間、手を繋いで歩いてい>>続きをよむ
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最終更新:2024-04-12 15:10:001630文字会話率:86% IN:0pt OUT:13pt 総合ポイント:32pt 評価ポイント:32pt

作:雉白書屋
コメディー
短編
N7635IV
 とある夜。あの街にて。巡回中である警官はふーっと、ため息をついた。  昨夜の騒ぎが嘘のようだ。まったく迷惑な。まあ、気持ちはわからなくもない。なにせ―― 「えっ」  と、彼は思わず声を漏らした。そして、柵の傍で水を滴らせている男に近づき、声をかける。 「あ、あのー」 「はい。こんばんは」 「あっ、こんばんは……あの、もしかしてなんですけど」 「はい?」 「今、上がってきませんでしたか? その、道頓堀から」
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最終更新:2024-04-12 11:00:001166文字会話率:87% IN:0pt OUT:12pt 総合ポイント:28pt 評価ポイント:28pt

作:雉白書屋
その他
短編
N6151IV
「あっ」  と、おれは言った。  そして、確実に死ぬというのに、なんとシンプルなんだと思い、自嘲的な笑みを浮かべてみる。
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最終更新:2024-04-11 12:00:001091文字会話率:3% IN:0pt OUT:7pt 総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt

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