-三十と一夜の短篇- 小説家になろう 更新情報検索 - 新着順 -

大学生の咲子は、できたばかりの彼氏を相手に猫をかぶっていた。それは彼への思いゆえに。 けれどうっかり自分が招いた事態のせいで、猫は吹き飛び彼に怒鳴り散らしてしまう。 その結果、咲子と彼の関係は変わってしまい……。

　ワーキングマザーの帰り道。題名は仏教用語ですが、内容は宗教ではありません。 　無断複製、無断転載を禁じます。

三十と一夜の短篇第３３回。

多摩川の河川敷。ヘロイン中毒者のたまり場で注射をして暮らす注射男がいる。 これはかなしくもおかしい、今日よりも明日に希望を見出す、彼の一日。

なにも持たない旅びとはあるとき、遠いむかしに訪れた場所にたどり着く。 壊れはて、なにもなくなったその場所を見つめる旅びとは、なにもなかったはずの胸の奥に、いつの間にかつまっていたものに気がついた。

　ここは絶対に開けちゃいけない扉。 　秘密の扉が、あたしの家にはあるの。

兄の名はヘンリー、妹の名はグレース。 ふたりは仲の良い兄妹でした。 ある夏の日の午後のこと。ヘンリーとグレースは、森の中を散策することにしました。 その森の中にあったのは――

三十と一夜の短篇第３２回。

たまごを生み孵卵器で孵化を待つ。 そんな生活が常識とされるなか、主人公は腹のなかで子どもを育てることになった。 先祖返りとしてまれにあることらしく、その保護法まであるらしい。 けれど、その保護法は行き過ぎな点があるように感じられて……。

　宇宙人が地球上の生物の一種を観察しているようです。 　無断転載、無断複製を禁じます。

ヒガンバナが咲く森で、兄と逢った。 兄は、わたしの記憶と同じ姿をしていた。

三十と一夜の短篇第３１回。

屏風の鶴が逃げ出して、卵を置いてった話。

あかい大地にしろい塔が立つ。 塔に群がるおとこたちは、この地をわが物にせんと狙っている。大地をただれさせ、塔を突き崩し、やみくもに数を増やしていく彼らの享楽の宴を止めるものはない。ただただ荒廃がその場を覆いつくしていくのだった。

　　共働きの夫婦と幼い子ども。手作りおやつでの悲喜劇。 　　無断転載、無断複製を禁じます。

その濃密な光のなかに図形たちが見える。 失われた図形と残った図形。 過去と未来から押し寄せる時間のなかで、六角形を失った人々の悲哀と懺悔が繰り返される。

今年十二になったウリールは街の清掃員だ。 ある日彼は、貴族御用達の店のショーウィンドウで不思議なものを見た。

「三十と一夜の短篇」第３０回。

老後を色々考えてみて、一番悩むのが自分の死体の事だった。

目をあけたおれは、自分の体の重さに愕然とする。 あたりを見回しても満足な視界は得られず、布団から起きることもままならない。 どうしてこうなってしまったのか。ただ生きているだけでこんなにもつらいものなのか。 自分の現状に座り込みそうになったそのとき、おれの視界に光が見えて……！

　中華の春秋戦国時代を模した架空の物語。賢君と呼ばれた王の治世が長く続いて起こった出来事。

定年退職した日、わたしはいつか行ってみようと思っていて、いつも通りすぎていたビリヤード台の販売店を訪れる。そこで出会ったのは不思議な青年。会ったことがないはずなのに、ずっと前から知っていたような気がする。それになぜか彼からよい印象を受けない。とまどうわたしに、青年は言う。 「今日はお別れを言いに来ました」

三十と一夜の短篇第２９回。

羽方ナノツは文系志望でありながら、入学そうそう科学部に入部した変わりものだ。 化学が好きなわけではない彼女が科学部に入部したわけは、どうしても作りたいものがあったからだ。 伝えたいのに伝えられない思いを抱えた彼女は、きょうもせっせと目標に向かい、ちんぷんかんぷんな資料の解読にはげむ。

電気屋さんの実演ブースのなかにいる5台のルンバ。彼らはお客さん獲得のために日々営業活動に勤しむ。その中の一台、シンプルな外見と良コスパなルンバ「UK32-HIDACHI」が主人公（←？）のお話。短いし内容も超ライトなので箸休め的にどうぞ。

　ダイヤは油に馴染みやすく、オパールは乾燥に弱い。琥珀は静電気を帯びやすい性質を持っています。 　琥珀と、或る家族の物語です。 　無断転載、無断複製を禁じます。

9V（ボルト）の味はピリリと痛む。そんな夏の思い出話。

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電力とは文明である。 三十と一夜の短篇第２８回。

あたし、イケメンの大学生に恋したの。 恋に落ちる瞬間ってすごいのね。 ハートを撃ち抜かれるような、とか、雷に打たれたような、ってよく言うじゃない？ あれ、嘘じゃなかったよ。

ファッション・ショーの現場で出会った不思議な男との会話。 ねちっぽい愚痴話はねちっぽい世界の終わりへとねちっぽく導かれていく。

「あのね、こないだ四葉のクローバーみっけた」 タウは重大な秘密を告白するように教えてくれた。 「ママはねぇ、四葉を探すのは得意なのよ」 トキコは少しだけ得意げだった。 妻と息子の微笑ましい姿を見ながら、『僕』は幸せを感じている。 今日は七夕。僕たちは短冊に願いを書くだろう。 いつまでもこの幸せが僕のものでありますように――

ある朝、庭をながめてゆったりと過ごすひと組みの男女がいた。 ふたりがながめる庭で、生存をかけた熾烈な争いが繰り広げられているとも知らずに……。

尚人の寿命は平均の半分に満たない。起きていられる時間が短いからだ。 毎日6時～13時の間だけ目覚め、同じ病気を抱えるあゆみと一緒に過ごす。そんな中、ふとこぼれた琥珀色の『クリスタル』。サプリメントのような小さい粒が二人の日常を変えていく。

　寧楽の都、皇位の継承問題から起こる様々な人間模様と、正倉院に収められた一つの薬草。第５回の『或る処世』と第２２回『瑞兆』の裏話歴史エッセイ。 　無断複製、無断転載を禁じます。

そこに何があったのだろうか。あるいはなかったのだろうか。 何があるべきだったのだろうか。あるいはあるべきではなかったのだろうか。 友の死にあっても、何一つ確かなことを見出せないなか、手に残った感触だけが本物だ。 ぶちぶちぶち。

三十と一夜の短篇第２７回。

　一人の音楽家の物語。

――こうして、シンデレラは優しい王子さまといつまでも幸せに暮らしました―― これは、誰もがあらすじだけは知っているあのお伽噺をお題にした物語。 あ、もちろんハッピーエンドですよ？ ……多分ですけど。

魔女がガラスで靴を作れという。かぼちゃの馬車を作れという。 前代未聞の無茶な依頼に、さまざまな分野の見習いたちが力を合わせて立ち向かう。 はたして、彼らはめでたしめでたしを迎えることができるのか……！

　いじめはどんな原因から始まったのか。いじめる側から抜け出せない子もいます。いじめられる側が優位に立っても、仇を仇では返しませんでした。 　　無断転載、無断複製を禁じます。

ヤンデレラは大きなお屋敷に住む女の子。ただしその人格は、かなりヤバい。昔話シンデレラのアレンジです。 ※いわゆるヤンデレのような可愛い感じは一切なく、たんに病んでる人です。ご注意を。

「三十と一夜の短篇」第２６回。

　王国制だけど、現代の話よ。白馬の王子様が迎えに来ちゃうの。 　学校は出て、お嬢様のところに就職してって話だから、ジャンルは異世界じゃなくって大丈夫よね！ 　舞台は日本じゃなかったって、それだけで、異国は異世界じゃないもの。 　そういうわけで、あたしは恋するために頑張るぞー！

一人の女が火刑にされる。魔女と糾弾されながら。 しかし、本当は何を焼こうとしているのかは誰一人分かっていない。

異世界に行って英雄になる機会に恵まれたけれど、趣味じゃなかったので帰っていつもの生活に戻ることにしました。

映画が好きになったおじさんの話。

俺は未来の情報を買ったんだ。

配送には付きもの誤配。未来の通信販売で、起きたら可笑しいかな？ 　無断転載、無断複製を禁じます。

三十と一夜の短篇第２５回。