魔法も、精霊も、魔物も、特殊能力も、当然のように存在するアウターワールド。そこは魔物国家ヘイヴンによって支配され、人間達には生きづらい世界となっていた。
ヘイヴンを治める魔王・ルータンにはたった一人、人間の男が仕えている。彼の名はエフ
ト、またの名を勇者殺しだ。
ルータンの命を狙うべく、異世界より転生する勇者を単独で倒し続けた彼は、いつしかアウターワールド最強の男となっていた。
それが世間に知れ渡ろうものなら、ルータンによって確固たる支配力を得ていたヘイヴンが揺らぐ可能性もある。ましてや彼女はプライドが高いため、人知れずエフトは己のレベルを隠し続けた。
しかしエフトの気持ちを知らないルータンは、彼の後任にウェアウルフのセレイネを推薦する。エフトが人間である以上、魔物よりも短命で勇者殺しの任を長く続けられないと考えたからだ。
無論エフトはそれを極端に拒んだ。もはや勇者のレベルは、エフトに呼応するが如く上昇している。加えてアウターワールドでは発現しない、強力なスキルを持つ者まで多くいる現状。勇者は自分以外に倒せないことを悟っていたのだ。
故にエフトは、ルータンの提案を聞き入れず勇者の討伐を淡々と続けた。セレイネがヘイヴン城で待機する日々は流れるように過ぎていった。
そんなエフトが恋人の命日で、ヘイヴンを離れたある日のこと。一人の勇者が異世界より転生した。ルータンはこれを好機と捉え、エフトには一報も入れず、セレイネ率いる暗黒騎士団に勇者討伐を命ずる。
その勇者のスキルには、恐るべき秘密が隠されているとも知らずにーー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-03 08:29:09
124158文字
会話率:51%
私はある夜、友人と通話を繋いでゲームをしていた。
そして、モニターを見る私の視界の端に映った、小さな影のお話。
黒く映り込む影の正体とは──!?
最終更新:2021-10-11 07:00:00
3259文字
会話率:66%
「勇者様!」突然、異世界にクラスメイト全員が召喚された。そこは剣と魔法の世界だった。召喚された古田和仁たちは召喚した側テラキナス王国の王子に世界を助けるため魔王を倒すことをお願いしてくる。和仁は協力に否定的だったがクラスメイトのほと
んどが了承したことにより協力することに…
しかし、和仁は召喚された中で弱かった。そんなある日、王子と数人のクラスメイトが和仁と一緒に魔物退治に森に出かける。だが、そこで不意打ちを喰らい危機に!そこに誰かが和仁を裏切り囮にする。魔物に腕と足を食われも何とか生き延びるが、それはほんのすこしの間だった。巨木に背を預け座り込む。そこで死を覚悟した彼だったが、途端に声が聞こえた。気がつくとそこは白い世界で……剣聖と呼ばれた男、聖女と呼ばれた女性、雷帝と呼ばれた老人エルフ、陽炎と呼ばれた暗殺者の青年、聖剣を作ったと言われ鍛冶士のドワーフ。そして、魔術師の始祖と呼ばれた男。彼らの修行を受けることになる。
修行を終え、気がつくと巨木にもたれていた。腕や足は元に戻っていた。彼は異世界の各地を旅することを決意する。
そして、和仁は気づいていなかった。過去の実力者たちに鍛えられた強さはもはや勇者をも超える
ものであることを
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-11-13 11:45:21
7383文字
会話率:64%