ヒトはその誕生当初から平和的な種族だった。彼らの一部はいつしか太陽信仰に目覚め、極東の日本へとたどり着いた。
縄文時代は太陽と自然を崇め、祖先を身近に感じながら暮らしていたが、弥生時代に死者を不浄とみなす価値観が持ち込まれる。
これを
もちこんだのはユダヤ人だと考えられ、現在の日本にもその痕跡が残る。そして弥生時代には、戦乱が増えていく。
二世紀、関東にあるアマテラスの国に出雲のスサノオ王が訪れる。表向きは和平の申し込みだが、スサノオの振る舞いは傍若無人であり、アマテラスの孫ニニギを人質としてもらい受けたいという意図が垣間見える。そこでアマテラスはニニギを出雲まで送るように見せかけ、同盟国であった南九州の狗奴(くな)国に逃がした。
狗奴国で生まれたニニギの曾孫イワレビコは、ある日まつろわぬ民の少女ハルノと出会う。彼女の正体は邪馬台国の女王、日(ひ)巫女(みこ)の後継者だった。とある事件がきっかけで、二人は邪馬台国で再会する。イワレビコはハルノに夢を明かす。それは日本古来の自然崇拝、ユダヤ教、道教を統合する新たな宗教「神道」を創設し、大和の地で天下を治める王となることだった。
それから七年が過ぎ、イワレビコの天下取り、いわゆる神武東征が始まった。大分県の宇佐でイワレビコはハルノと再会し、結ばれる。その後、出雲へと向かい、武力をもって主王の大国主と副王の事代主に出雲の国譲りを認めさせる。
そして大和へと向かうが、強大なナガスネヒコ軍の抵抗により、長兄イツセを失う。イワレビコはハルノに使者を送るとともに、紀伊半島を南に回って熊野を目指すが、途中で残り二人の兄も失う。失意のイワレビコのもとに、タカクラジとヤタガラスが現れ、加勢することになった。そして長い旅路の末にナガスネヒコ軍と再戦する。
イワレビコは日巫女に即位したハルノの占い通りの状況を作り出して相手の戦意を奪い、ナガスネヒコ軍に勝利する。ナガスネヒコの主君であるニギハヤヒは、ナガスネヒコを東北へと逃し、みずからはイワレビコに恭順する。
こうしてイワレビコは初代天皇に即位した。やがてイワレビコは畝傍(うねび)に、ハルノは宇佐に埋葬される。その一方で二人の魂は分霊され、別の場所に合葬されたかもしれない。
現在の神道は、縄文系の自然崇拝がユダヤ教を取りこんだように見える。そしてその祭祀王が天皇である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-31 19:20:00
124972文字
会話率:32%
とある小国の姫君は、両親や家臣、民に愛され健やかに成長した。
傍にはいつも、まつろわぬ民の末裔である少年がいた。
二人は恋心を育み、その関係はずっと続くかと思われたが――――。
最終更新:2023-02-25 08:05:36
1416文字
会話率:0%
剣と魔法のファンタジー世界を舞台に人里離れて隠遁生活を送っていた最強の武闘家と魔術師の老夫婦に育てられた孫が外の世界で嫁探しのために頑張るお話です。
国家と言う概念も、法律も貨幣も何も知らない少年が世界に出たときに何を思うのか。
そして何よ
り、理想の嫁は見つかるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-27 08:00:00
28481文字
会話率:35%
本作品は日本のO県県南S町の廃寺より202X年度に発見された、制作年度不明の、岡山誕生にまつわる神話体系、通称『ワンネス神話体系』の日本語翻訳である。
同史料は、学術的に非常に高い価値を有しており、現在世界各国の諸大学がこぞってその翻訳
作業に取り組み、当時の岡山の姿を再現しようという一大プロジェクト「ットショオ・ゼ・フジ リメイク」が試みられている。
いずれの話も一人のまつろわぬ民である、容姿端麗でかつちからもちな青年と、天上の神との対話から成る寓話形式でストーリーが進行していることから、本来は教訓の伝播を目的として綴られたということを、これから本作を手に取ってくださる賢明な読者の方々には特に意識して読んでいただきい。
この太古のしがらみの無い自由な世界で生まれた文学を通じて、辛い現代に生きる我々は何を得て、そして何を感じ取ることが出来るだろうか?
何世紀も隔て、我々に語り掛ける、この途方もつかない大昔からのメッセージを通じ、わずかばかりでも読者の方々の心の糧となりますよう、我々訳者一同願っております。
最後に、この場をお借りして、本作の製作に関し多大な協力を承りました、ビバノン・カッゼ大学名誉教授ジョエル・ドゥ・ヴィリー殿に心よりの感謝を申し上げます。
31/7/2021 パリの陽光の下、レ・ドゥ・マゴにて一杯の磯千鳥を仰ぎながら。
This work is a Japanese translation of the mythological system related to the birth of Okayama, commonly known as the "Oneness mythological system," which was discovered in 202X from an abandoned temple in Minami S-cho, O prefecture, Japan, and whose production year is unknown.
The historical materials have extremely high academic value, and universities around the world are currently 以下略
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-03 17:37:02
2013文字
会話率:28%
これは負け組みが勝ち組になる滅多にない物語ではなく、勝ち負けで生き方を決めない者達が【 戦国の理 】を創り返る物語。
「また、負け組以下かよ、前よりヒドイ!」
時は戦国。
負け組武士どころか朝廷の枠から外れた勝ち組にも負け組にも属さな
い超負け組に転生しました。
「知ってるか? 本当の負け組は存在すら消し去られるんだぜ」
<まつろわぬ民>の一族に、2度続けて負け組転生した男は前世の記憶を取り戻す。
一度目は、日本の零細農家に生れて小説家を目指し、売れないまま兼業のフリーライターとしてのネタの取材中に政治屋の悪事を知り口封じに殺され。
二度目は、<志念>と呼ばれる能力を使う冒険者達が主人公のマンガ世界に生まれたけれど、後輩の天才達の仲間にすらなれず、ザコとして敵役の能力者に瞬殺。
そして、三度目は日本史に残る事すらない賎民以下の生まれながらの朝敵。
能力は全てリセットされたけど、失敗を生かして戦国で能力を育てて、一族の滅亡を阻止する……
こうなったら、前世では通用しなかったけど、【能力を覚醒させる能力】を使って生き残るしかないっ!
……って、その前に、この一族女系部族で、俺は孤児のイジメられっ子なんですけど!?
人生に勝ち負けはない、あるのは争いの中にだけ。
権威は争いを望み、幸いを願う者達は争いを憂えた。
日本国 VS. 和の邦
その戦いは始まるのか、始まらないのか?
戦国サバイバル始まります。
カクヨムにて先行掲載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-17 00:00:00
44742文字
会話率:17%
まつろわぬ民が集う場所に住む陰陽師の少女、土御門鈴夏の過去を綴る。
※Google+にて本小説を重複連載しています。原文をお読みになりたい方などはそちらもどうぞ。ここでのアカウント名と同じアカウント名で投稿しております。
最終更新:2016-09-24 12:05:56
11238文字
会話率:30%
ある老人が雑誌記者に語った現実離れした真実。
1970年代、高度経済成長期の日本で人知れず勢力を拡大させる秘密結社“白桐講”、それらと激しく対立する殺人集団“八酒鐵”は、暗殺という形で闘争に明け暮れていた。
そんな中、世間を騒がせている
殺人鬼“引き裂き魔”の被害に遭い、かろうじて生死の境から生還した主人公は自分を取り囲む理不尽で過酷な境遇を知ることになる。
古き神々の顕現を巡って対立する、鬼や土蜘蛛と忌避されたまつろわぬ民たちの物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-10-08 21:28:37
18489文字
会話率:37%