私、久松 咲江は名家の娘でした。
帝都有数の名家、久松家の娘です。それはもちろん勝ち組ですとも。妾の子というのが玉にキズですが、そりゃあ久松の娘ですから。多くの侍女にかしずかれながら、社交に勉学に優雅で満ち足りた生活を……なんて可能性が私
にあったのかどうか。
実際はぜーんぜんでした。
母が亡くなるまではまだマシだったのですが、それ以降はまったくもって全然です。お父様は母の付属品である私などに興味などはさらっさらなのでした。その上で、同い年のお義姉さまに気に入られてしまいまして。好きに遊んで壊してもいい玩具として、大事にされることになってしまいまして。
まぁ、なんでもいいのですけど。
全ては受け入れればいいのです。そういうものとして。ただ、受け入れて生きていけばいいのです。それが私が平穏に暮らすための唯一の在り方なのですから。
そんな生活を続けていたある日です。私に縁談がもたらされました。
発起人がお義姉さまということで良い予感しかなかったのですが、ともあれ私らしく受け入れて嫁ぐことになりました。
そして、見事に私らしさを発揮出来なくなったのでした。
訪れた未来の旦那さまのお屋敷です。その座敷間にいらっしゃるはずなのでした。旦那さまがいらっしゃって、初めての対面となるはずなのでした。
ところがどっこいです。
いませんでした。人間はいませんでした。代わりにです。いえ、代わりにもならないのですが、そこには茶色の毛玉がいました。
黒目をくりくりとさせた、愛嬌のあるその生き物はどうにもこうにもたぬきさんにしか見えず。
「こ、こんにちは」
そして、おずおずと挨拶をされてしまって。さすがにです。さすがににわかには受け入れられず、私は呆然とするしかないのでした。さてはて。これから私はどうなってしまうのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-23 08:10:08
52766文字
会話率:36%
「ここは、人の想いが集まる場所だよ」
「お姉さん!あのお花ちょうだい!」
「ここの珈琲が1番美味いな、、、」
カランカラン
『ようこそ!喫茶店PEARへ!』
こ
こは、現代飽和社会に残る、レトロな喫茶店
花屋も営む、小洒落たお店だ
そこで働くのはたった2人
口数は少ないが、常連から愛されるマスター
そして、愛嬌がある可愛らしい店員
そんな喫茶店には、様々な客が訪れる
そんな喫茶店の毎日を、覗いてみよう
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-05 09:45:54
5299文字
会話率:61%
ライティーザ王国では毎年、秋の狩猟の時期に、国王主催の狩猟会が開催される。森番によって管理されている王侯貴族の狩猟用地での狩猟は、貴族にとっては社交の場だ。近くの村の男達にとっては、勢子として参加したら、収入を得ることができる貴重な機会だ
。
村の男は、春夏は農地を耕し、秋冬に狩りをしている。森番たちが見張る王侯貴族の土地との境界線で、生きるために狩りをする村の男から見れば、貴族の狩りなどお遊びだ。貴族のお遊びのための土地のほうが、生きるために狩りをする自分達の土地よりもはるかに広いことに、勢子の頭のパーカーも不満を持っていた。
もっとも、ある年から、気前の良い少年達のおかげで、獲物を得ることができるようになったから、パーカー達、村の男たちの不満も減った。
これは、パーカーが少年達に出会った頃の話だ。
「マグノリアの花の咲く頃に」本編開始前のお話です。
(作者、狩猟の知識は乏しいため、いろいろご愛嬌ということで、よろしくお願いいたします)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-11 10:00:00
9028文字
会話率:62%
※執筆再開しました!
この俺の人生日記を読んでくれてありがとう。君は数々の蔵書の中から選ばれた人だね。俺の名前はアリシア、よろしくな。
風変りなこの世界で、第二の人生を歩んでいる男だ。正確には、男の部分はこの意識だけなんだけどな。
外見は、誰が見ても間違えようのない、超絶可愛い美幼女だ。三歳なのに、いまだにパンツとおむつを行ったり来たりしているが、気にしないでくれ。なかなか自分の思い通りに身体が馴染まなくて、歯がゆい思いをしているんだ。
とは言え、俺は、この第二の人生が嫌いじゃないよ。成績優秀、聖女と崇められる麗しいお姉ちゃんや、大魔法を操る美人なお母さん。筋骨隆々、脳筋かと思えば、頭もキレる優しいお父さん。さらに、何でもこなす綺麗なメイドさん達が周りにいるんだ。嘘みたいだが、この俺も含めて、家族全員エルフなんだぜ。
おまけに、エルフの王女様や、純潔の百合魔王様とも、お風呂に入ったり、添い寝したりと親しくさせてもらっている。
俺は、家族やたくさんの仲間に愛されながら、スクスク成長しているから、ずっとこのままで良いと思っているのさ。元の世界に帰りたいなんて、微塵も感じた事がない。
まぁ、一見平穏そうに聞こえるけど、命を狙われる危険な目にも度々遭遇したけどね。世に言う、チートだとかギフトみたいなものを俺も使えるけど、これがまた使いづらい。肝心な時しか使えない上に、命まで削ってきやがる。この力のおかげで、俺は危機を脱する事が出来たんで、文句は言えないがな。
そんな力に頼らなくても、俺はチート級の両親の子供だ。多分、成長すればかなり有能な能力者になれると思っている。
なれなかったら? そんな先の話は分からんよ。俺がどうなっていくのか、この綴られる日記に新しいページが生まれるまで、期待して待っていてくれ。あぁ、そう言えば、この日記で、俺は自分の事を気取って「自分」って呼ぶようにしているが、そこは愛嬌って事で。
おっと、そろそろ俺の女児ボディが覚めそうなんで、この辺で失礼するよ。長い俺の人生日記だけど、いろんな思いが詰まっているんだ。
君が、最後まで読んで、この俺と分かち合ってくれる事を願っているよ。
それじゃ、この先で! またな!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-17 18:00:00
595206文字
会話率:33%
死んで、朝目覚めたら━━悪役令嬢のレティシア!?
切なくて報われない悪役令嬢なんてごめんです!なので、父上と母上とゲームキャラ達に愛嬌振りまいてフラグ回収を目指します。
目指すは没落回避で平和な新ルート!
あわよくばで、私は推しカプ(メイン
の攻略対象×ヒロイン)を拝みたい!
和解とフラグ回避を頑張っていたら、夢見の才が発現したせいで予言師になってしまいました?
眠り姫(=夢見の才)の異名も手に入れて、(強制的に)睡眠第一の悪役令嬢、ここに誕生です。
大大大好きな家族を守るため、物語を壊します!
とりあえず、攻略対象達をお供に旅に出るとしましょう。
・・・寂しいのは確かに嫌ですが、構ってくれとも言ってませんからね?
攻略対象の皆様、ヒロインにアプローチしなくていいんですか?えっ?なんで私の方に来るんですか?
いいから静かに眠らせてください!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-13 23:06:00
34741文字
会話率:22%
魔物とひとくくりに呼んではいるが、その魔物にも様々な種族がいるのはご存じだろうか。
魔物の定番中の定番。ゴブリンを始めトロールやオーガといった鬼人種。
犬の顔をしたコボルトや猫顔のフーレン、豚の魔物オークなどの獣人種。
どこか愛嬌のある顔を
したフロッグマンやトカゲのリザードマンといった両棲類や爬虫類などの竜属種。
他にも様々な魔物が存在しているが、そんな彼等が日々お互いに自身の種族を守り繋げるために戦っていることもご存じだろうか。
これは、現実と遊戯が混じりあうそんなお話し。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-13 15:45:24
42522文字
会話率:47%
ちょっと部下に人気のある部長の日下部(くさかべ)は、ある日不運な事故に巻き込まれ、転生してしまう。 転生した先はまさかのロリお嬢様!?
魔法あり、冒険ありの世界を、前世で培った話術、今世の愛嬌と能力で生き抜いていくことができるのか!
? そして、ロリお嬢様の主人公、リリィちゃんが直面する問題とは?!
※中盤から死体等出来る予定ですのでご注意ください。
※書きだめほとんどないのでごゆるりとお待ちください(目指せ週2、3投稿!)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-08 15:16:02
99937文字
会話率:54%
黒部志郎(シロウ)は、運命の女神の導きによって異世界に転移した。
そこで求められたのは、異世界転移時に渡された紅い宝玉の成熟と奉納。
その目標の成就をもって元の世界への帰還と死の運命の回避。
願いを1つ叶えられる事が告げられる。
彼は転移後
、たった一日で無一文となり教会の居候の身となったが、孤児の少女ルネが独り立ちする事を機に共に冒険者となる。
彼らは二人の転移者、鎖使いの如月初華(ハツカ)と炎術師の手塚康哉(コウヤ)を仲間に加え、ある事件を切っ掛けに、お子ちゃまの国と言われる子猫(ケットシー)の国へと向かう事となった。
前作『宝玉の転移者』と世界観を共有した群像物語となっています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-03 16:10:51
712335文字
会話率:27%
女魔王ミスリアは勇者との戦いに敗れて消滅したはずなのだが、目が覚めると人間の赤子(♀)のエリスとして200年後くらいに転生していた。
15年後、王都にある学園へと通えることになったのだが、同じ学年に転生者の青年がいて、乙女ゲーの世界に似て
いると教えられる。ただ、エリスは乙女ゲーを知るわけもなく転生者の説明がほとんど分からない。それでも、自分の知識と力を活かして解決してしまう。ただ、シナリオブレイクをしてしまうために未来が変わってしまうのはご愛嬌。
王子達が同じクラスだと? 興味ない。私よりも強いか同等の男なら考えてやる。弱さは罪だ。
更新速度がカメ並みですのでごめんなさい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-27 22:11:59
48231文字
会話率:67%
異世界転生者(記憶なし)であるヒトミは、「慈愛神授」と呼ばれる「女性に甘やかされると魔法が強くなる」加護を持った貴族の娘であった。そして何より、ヒトミは甘やかされるのが大好きであった。そんな愛嬌ある我儘なヒトミが、甘やかされる人生を過ごすた
めだけに奮闘する物語。とにかく甘やかされて、甘やかされて、甘やかされるために頑張る少女の日常を書いた作品になります、お楽しみください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-02 07:00:00
18322文字
会話率:48%
服飾雑貨屋の看板娘《レッカ》は、生まれつき訛っている事が気になっていた。何故自分だけがこうなのかと考えていた所、突然夢の中で女神様に呼び出される。転生時に訛りが残ったのは、女神のやらかしのせいらしい。そのお詫びに幸運を約束すると言われ、実際
に様々な幸せは舞い込んできたのだが、───折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-10 19:33:38
11105文字
会話率:32%
童話桃太郎をベースにファンタジー世界の冒険という皮を被せた自称問題作。
辺境の村に住む、英雄譚に憧れる少年『チャペ』の下に、大いなる災厄が降り注ぐ!
村を襲う魔物に、攫われた少女。
果たして、彼は英雄に成り得るのか。
正義とは何か、悪とは
何か。少年は手に入れ、失い、そして学ぶ。
大切な人を取り戻すための冒険が今、始まる!
たまーにライダー要素含めた小ネタ入りなのは御愛嬌。
深夜テンション故に許してくだせぇ。
できるかぎりライトな作風に仕上げたかったつもりですが、
最後は激重仕様となっておりますのでご注意ください。
ちなみに桃太郎要素はガワだけです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-09 13:00:00
47128文字
会話率:39%
美人で色気のある姉と妹を持つが故に、幼い頃から自信がない優子。しかし、『女は愛嬌』をモットーにあざとさを身につけ、自信を取り戻すべく生活するも同じクラスの山田君にボロカスに言われてしまう。そんな山田君と13年振りに再開するも、相手の様子がお
かしくて、、?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-04 21:54:38
4171文字
会話率:55%
悪行とも思っていなかった悪行の報いか、その神社の「神」の気紛れか……?
「なろう」「カクヨム」「アルファポリス」「pixiv」「Novel Days」「GALLERIA」「Novelism」「ノベルアップ+」に同じモノを投稿しています。
最終更新:2021-01-03 10:40:15
3121文字
会話率:23%
古の時代、書き溜めていた小説を推敲もせず投稿していくシリーズ。
誤字脱字、展開の雑さはご愛嬌……
最終更新:2020-12-13 01:18:46
52332文字
会話率:56%
俺はいたずらの天才。幼少期からピンポンダッシュ、額マジックペン、わさび寿司爆弾等々あらゆるいたずらに勤しんできた。そして無駄に愛嬌のある笑顔でそのすべてを許されてきた。しかし俺は今日、いたずらを引退する。
最終更新:2020-12-04 21:36:26
940文字
会話率:15%
勉強良し、運動良し、愛嬌良し、という三拍子揃った非の打ち所のない優等生だった少年には、若さゆえの苦悩があって……
何らかの原因で一面グレーの世界に入り込み、やっと現実から開放されたと思ったのも束の間、命の危機に巻き込まれていく!
最終更新:2020-10-30 22:04:03
14304文字
会話率:51%
「生きる事が嫌になった」
普段の何でもない生活が根も葉もないデマで破壊され、さらにそのデマがSNSで拡散され、自殺に追い込まれた男子高校生。それによって変わっていく周囲の人たちの様子を描いた作品です。(初投稿なのでクオリティが低いのはご愛
嬌です…)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-09 01:21:25
8824文字
会話率:48%
私、湯川田美央の作品『ダチュラ〜あなたを信じてもいいですか〜』の続編です。
2100年の日本。アリアンという知能を下げる食べ物が爆発的にはやったり、火星移住計画が推進されたりする世界。主人公、倉敷湊は、女スパイで反政府組織に属している。倉
敷湊は、仕事をするときだけダチュラと名前を変える。ダチュラとは、花の名前で、花言葉には、偽りの魅力、愛嬌。ダチュラは美しさとは裏腹に毒性を持つ花。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-27 17:14:19
4646文字
会話率:45%
平凡な会社員――水無が、オフィス街を歩き向かうのは、猫のように釣れないマスターのいる喫茶店。そこは疲れた会社員たちの憩いの場であった。先輩だったマスターの大神、初対面で食えない男、椎名と、愛嬌のある水無が織りなす、ありふれてそうでありふれて
いない喫茶店の日常を描いたお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-26 03:06:46
5799文字
会話率:46%