神の使徒のミスにより、異世界に転生してしまった、玲那。
その世界は、先人の異世界人が悪行を行ってばかりで、異世界人などクソだと言われる世界だった。
家と土地を与えられ、たまに本が届くくらいで、食料もなければ、便利なものも一切ない、原始な生活
。魔物がいるという森の入り口前の家から、生きるために糧を探しに行くしかない。
そこで知り合った、魔物討伐隊の騎士フェルナンとオレード。村人たちに親切にしてもらいながら、スローライフを満喫する。
しかし、討伐隊は村人に避けられていて、なにやら不穏な雰囲気があった。それがまさか、先人の異世界人のせいだったとは。
チートなんてない。魔法を持っている人がいるのに、使えない。ツルから草履を作り、草から糸を作り、服を作る。土を耕して、なんでも植える。お金がないなら、作るしかない。材料は、森の中にある!
原始なスローライフなんて、体力がなけりゃ、やってられない。
生きていくために、前世の知識と、使徒が持ってくる本で、なんとかする!
ただ、異世界人とバレるわけにはいかない。処刑されてしまうかもしれない。
人生ひっそり、長生きが目標。玲那の体力自慢のスローライフが始まる。
異世界田舎でガチ物作り日常生活、たまに問題?な話です
ゆっくりのんびり連載していく予定です
他社サイト様投稿中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-16 21:10:00
317538文字
会話率:42%
好奇心で連れてこられて
ハイファンタジーとローファンタジーの間の様な
パラレルワールドとも形容できるやも知れない世界を生きる道
最終更新:2024-10-15 13:51:06
16714文字
会話率:59%
ひっそり生きたいと望むエリザベス・テレゼア公爵令嬢は、地味に目立たず生きてきた。
毎度毎度、必ず頭に飛んでくるものを最後に何度も生を繰り返すヘンテコな人生。回避、回避で今生は絶対長生きしてやると日々努力中。
王立学園に入らないためにも魔力が
そこそこあることを隠し、目立たず十五歳を過ぎることを目指していた矢先……。
ひっそりと言い聞かせてきた日々の中に、すでにキラキラ危険分子が混じっていたなんて悲しすぎて悲しすぎて認めたくない。
――ああ、詰んだ。
何、イベント目白押しって。国って何? そんなの回避に決まってる。私はひっそり、こっそり生きたいの!
※過去作を大幅に改稿したものになります。
第一部は毎日更新です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-14 20:30:00
360382文字
会話率:33%
愛され慣れていない主人公が、完璧?な家出を計画するも、家族が徹底的に阻止して、愛情を向けてくる。主人公愛され異世界ファンタジー。
最初は、主人公が実の母親に虐げられていますが、そこから王族として認められ、家族に存分に愛される話です。
最終更新:2024-10-13 05:08:44
22260文字
会話率:43%
神様が創った乙女ゲームの世界に転生した姉弟。今度こそ長生きするために最強ステータスを駆使して、姉弟協力して復讐を果たそうと頑張るが、乙女ゲーム要素に巻き込まれ、メインキャラクター達にヒロインそっちのけで構われて…。
最終更新:2023-08-03 12:32:53
15772文字
会話率:41%
俺は死んだ。死んだ……いや、受け入れられるわけがない。こんな馬鹿な話があるか? 歩道に突っ込んできた車に轢かれるなんて。自分に非があったならともかく…ああ、悔しいなあ。息子はまだ小学生なのに。俺の親父も早くに死んでしまった。だから俺は息子
に寂しい思いをさせないよう、健康に気をつけて長生きするつもりだったのに……ちくしょう……。
「よっ、お疲れさん」
「あんた、よく頑張ったねえ」
「え? 親父、それに母さん!? どうしてここに……」
「どうしてって、ははは、そりゃ、お前が死んだからこうして会えたに決まっているだろう」
「そうよ。お母さんたちはずっとあんたを見守ってたんだよ」
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最終更新:2024-10-09 11:00:00
1895文字
会話率:83%
死んだおれは驚いた。そう、死んだこと自体に驚いたのではない。死ぬことは苦でも何でもなく、恐れてもいなかった。むしろ生き続けることが、とまでは言わないが、おれは死を待ち望んでいたのだ。
妻と息子に先立たれてもなお、長生きした身だから、そん
な考えを抱くのも不思議ではないだろう。
驚いたのは他のことだ。まず、天国に来られたことにはほっとした。長生きした分だけ人に迷惑もかけたし嫌なこともしただろう。もっとも、警察の世話になるようなことはしなかった。税金をちょろまかせないかと画策したことはあったが、つまりまあ、平均的普通人だったのだろう。そして、それは天国入りの基準を満たしていたと。
おれがここに来られたのなら、妻も息子もここにいるはずだ。会いたい。なのに……
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最終更新:2024-07-24 15:00:00
956文字
会話率:50%
……長生きしたなぁ。うん、よく生きた。特に大きな怪我や病気を患うことなく、結婚して、孫までできた。……ああ、昔のことが映像で頭に浮かんできたなぁ。あれは、おれが幼い頃に住んでいた田舎の駄菓子屋だな。おばあちゃん元気かなぁ。もう潰れちゃった
かなぁ。大人になってから、一度くらい行けばよかったなぁ。引っ越ししてからは、田舎の友達と遊ぶ機会がなくなっちゃったなぁ。『向こうの小学校でも元気でね』『うん、また時々遊びに来るよ』と、お別れの時に話したのになぁ。でも、心の中ではもう会うことはないだろうなと思ってたなぁ。そういうものだろうなって思ってたなぁ。行けばよかったなぁ。おれは、自然の中で遊ぶのが大好きだったんだよなぁ。
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最終更新:2024-07-22 15:00:00
1677文字
会話率:74%
かつて魔王を倒さん、と送り出された勇者が居たそうな。
その力は巨大な剣を容易く振り回し
その美貌は神の如く
その勇気は誰も敵わない
黄金の髪と瞳を持ち、神に祝福された聖者より奇跡を授けられた。誰もが魔王の打倒を願ったそうだよ。そのまま放
って置くと魔王は人々を殺し尽くして、世界を滅ぼすんじゃないかって怖がっていたからさ。
え?そんな魔王は僕がやっつけてやるって?
ハッハッハ、大丈夫さ。
勇者が魔王討伐に向かったのはずうっと昔の事だからね。きっと魔王はもうやっつけられてるよ。
もしも勇者が負けてしまっていても、魔王が来てないって事は魔王も死んでしまったか、そうでなくても皆を滅ぼす気なんてないのかも知れない。
その勇者はね、とっても長生きで、とっても強くて、とっても優しかったそうだけど、流石にもう生きてないだろうからね。もし魔王が生きてたとしたら、君が悪い子だと滅ぼしに来ちゃうかも知れないよ?
だからさぁ早く寝なさい。おやすみよ。
…昔の人達も、如何に勇者と言えども、魔王には敵わないだろうってんで、時間稼ぎに向かわせただけらしいんだけどね。勇者様も可哀想にねぇ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-05 13:32:09
17595文字
会話率:8%
亡き別れしてしまった貴方は私に「長生きしてね」って呪いを掛けたから、貴方の元へは羽ばたけなくて。私が貴方に贈るこの歌は、まるで垢まみれの恋の歌みたい。そんな私はきっと、生まれた時から貴方のことを探してて。貴方が私のことを見つけてくれたの。こ
れは、きっと運命だよね。だから弱い私でも、次も貴方に逢えるなら生きてみようって、そう思ったんだ。「愛してるわ貴方」親愛なる妻より。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-01 20:00:00
615文字
会話率:0%
20歳で死んでしまったとある彼女は、前世でどハマりした小説、「ローザリアの聖女」の登場人物に生まれ変わってしまっていた。それもなんと、偽の聖女として処刑される予定の不遇令嬢イリスとして。
今度こそ長生きしたいイリスは、ラスボス予定の兄を
懐柔し、少しずつ味方を増やしながら、偽の聖女となって処刑される未来を防ぐため、奮闘することにした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-28 08:02:28
541350文字
会話率:32%
「なるほど。私は今世では人間なのね」
子爵令嬢ミラ・オーウェンは、産声を上げた刹那に自身の前世を思い出す。
多くの兄弟達と共に、大海原への旅路を目指し、潮の香りを感じ、碧く煌めく波に飛び込む一歩手前で、儚い命を散らせてしまった、あまりにも
短過ぎる、ウミガメとしての前世をーーー。
自分だけ波を知ること無く死んでしまったあまりの無念さに、尋常で無い生への執着を抱いた結果、晴れてミラ・オーウェンとして転生を果たした。
ウミガメと違い人間であれば、今世は長生き余裕のイージーモード★イェイ……と思っていたのだが。
「いいかい?! 君はシャルロットの取り巻き……あ、シャルロットっていうのは悪役令嬢で、何かとヒロインを排斥しようとつっかかってくるキャラなんだけど……とにかくね!! シャルロットとは関わらないで!! 全ての罪を被せられて、オーウェン家は爵位剥奪のうえ、ミラは……俺の推しである君は絞首刑にされてしまうんだああああああ!!!」
ある日、突然現れたポールという謎の少年から、意味不明な、けれども聞き逃す事は出来ない話を告げられる。
ポール曰く、ミラの転生した今世は乙女ゲームの世界であり、このままだと学園入学後にシャルロットという公爵令嬢によって、18歳で処刑となる運命らしい。
人生を謳歌しようと思っていた矢先に、なんたる由々しき事態か。
ミラは強く決意した。
これはポールをガイドとして、是が非でも自身の命を守り、絶対に死んでなるものかと。
そして、ポールに問う。
「なぜ君は私を助けようとするの?」
「そりゃあ、立ち位置的にはモブだけど、ミラが俺の推し……ええっと、す、好きな子……だから……」
「なるほど。私のどこが好き?」
「あなた様の素朴で質素で個性の主張が激しく無い顔面が俺の性癖ぶっ刺さりカンストしているからでございます」
ミラは胸中で深く息を吐いた。
(はあ〜……顔面性癖ぶっ刺さりカンストしててマジで良かった〜)
前世ウミガメの子爵令嬢と前世ゲーム実況者の平民の男の子の愉快な破滅回避ラブコメディ。
※基本的にギャグです
※ハピエンになる予定です
※途中や後半でシリアスが入っても軌道修正するかの如くギャグが乱入します
※恋愛要素もありますが甘々では無いです
※更新頻度にはムラがあります
※気を付けてはいますが、誤字脱字あればご指摘頂けると助かります折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-28 00:08:36
11234文字
会話率:33%
もしも 織田信長が長生きしたら? イングランドのリチャード1世が長生きしたらばら戦争や百年戦争はどうなったか?
・・?もしも・・の仮定
最終更新:2024-09-23 23:04:52
429文字
会話率:20%
宇宙港でバーを営む孤独な老人クレイグ。老人は妻を亡くしてから、宇宙へ飛び立っては戻ってくることを繰り返す。そのおかげで、相対性理論のウラシマ効果により、彼の齢はもう百二十に届いた。老人はなぜそこまでして長生きをするのか。
最終更新:2024-09-22 09:42:42
3246文字
会話率:6%
王都から遠く離れた田舎にある男爵家の跡取り娘であるセシル。彼女は今生きているより前の記憶、『前世の記憶』をいうものが三人あった。
どれもこれも幸せとはいえず、若くして亡くなった女性の記憶だ。
その記憶のせいでセシルの目標は「今世は長生
きする」という現実的なもの一択である。
十七歳になった彼女は、王家主催のガーデンパーティーに出席する。出会いの場、としても一面も持つそのパーティーはセシルにとってはオシャレをして美味しいお茶とお菓子を堪能する場でしかなかった。
三人分ある前世の記憶と現在の状況から考えてた結果、跡取り娘である彼女が望む結婚相手は、貴族令息ではなく農家か畜産家の三男か四男であったから。
「王族だの高位貴族だのイケメンだの、そんなのはまっぴらごめん。婿としてお呼びでないわ」
しかし、そんな彼女に「僕と結婚してください」と初対面で結婚を申し込んで来た貴族令息がいた……
◆誤字脱字、表記の揺れ等は何度見返しても無くならないため、見つけた場合は脳内で正しく変換してください。よろしくお願いします。
◆世界観・設定はふんわりしており、妄想100%で出来あがっております。史実とは全く関係ございません。この世界ではそういうもの、とご理解ください。
◆短いお話を書く練習として書いたものですので、あれこれ端折っております。習作としてお読みくださいませ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-20 10:08:39
18686文字
会話率:29%
前世の記憶を思い出したクリスティーナ。転生後こそは長生きすると心に決め今日も全力で頑張ります。
最終更新:2024-09-15 12:07:01
22555文字
会話率:38%
公爵令嬢であるベレーナは卒業パーティーの日に突如として婚約者である皇太子から婚約破棄を言い渡される。
様々な感情を爆発させた彼女は魔法を暴発させてしまうが,皇太子によって討ち取られてしまう。
今際の際に次があるならと下らないことを考えその生
涯を閉じる…と思ったら目が覚めたら10歳の頃に戻っていた!?
何とか状況を把握したベレーナは折角なのだから幸せになって長生きしてやると新たな誓いを立て前回と同じ轍を踏まないように二度目の生を謳歌する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-12 21:55:58
3015文字
会話率:33%
前世の記憶を持ちながら、侯爵家の第3子として産まれたシャンディアナ。
世の中の理不尽に抗いながら、今の家族や友と乗り越え、
平凡でいいから長生きしたいと願う4歳時から始まるドタバタな日常の物語。
4歳のシャンディアナと14歳レオナルドの年の
差婚約関係は上手くいくのかいかないのか?いくだろう!知らんけど。というお話です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-10 18:40:49
74205文字
会話率:39%
もっと長生きして、いつまでもふたり揃って結婚記念日を迎えられるように、油性ペンで生命線を書き足してみようか。
最終更新:2024-08-31 10:00:00
1215文字
会話率:45%
身近の変化って気づく方ですか?ビビりの方が長生き出来て、良いことだって聞いたことありませんか?僕はとても共感できます。僕がすごいビビりなので。変化察知とか観察力って備えようとしても、身に付き辛い。その人に元々備わっていたか自然と備わったかの
どちらかです。皆さん、気付いてます?危機に。ふとしたところにそれは転がってますよ。
ある著名人が殺された。皆が平穏に暮らしている日々、あったはずの日常を壊すのは誰?『紊乱者』は誰だ?それは人間か?感情か?それとも欲望か?それは何なのかを描いたサイコミステリー小説。
≪第六感。時にそれは人生の重大な出来事や危機さえ予感してしまう。起こって欲しくない事までも。自分のーーーまでも…。≫
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-19 13:10:00
15603文字
会話率:16%
主人公エルフィが異世界からやってきたのは異世界で、様々なことが起こります。
エルフィを温かく見守りましょう。
童話みたいな語り方で、不思議な世界観を重視しています。
最終更新:2024-08-13 08:37:25
2206文字
会話率:55%
男の名は佐東 渋吾(じゅうご)。御年78歳。 渋吾は異世界に魂を送り、異能力者として転生させようとする聖女の企みを完全に狂わせ、生きたまま何の能力も持たず転移してきた。 人外の力を有し、人間を蹂躙する異形が蔓延る世界生身の人間が生きていける
わけがない...はずだった。 「いやいやいやいや!流石にそいつはやばいですって逃げましょう!!」 「イエヒッヒヒ!!世界にはまだまだこんな傑物がいらしたとは。長生きはするもんだ。どれお手合わせ願おうか」 なおこの老人、戦闘狂である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-28 23:05:17
5623文字
会話率:37%
「死にたいなら俺にその命をくれないか。俺は、こう見えて近々死ぬらしい」
古びたノートを鞄から取り出す美しい男子。流我奏(りゅうがかなで)。
「俺、不思議な予知ノートを持っているんだ。俺は事故に遭う運命で、長生きはできないって書かれていた。
予知ノートは、俺の家に代々受け継がれているんだ。これに毎日生きる意味を書き込むと自分の寿命が延びるって書かれているんだ。自分が生きるためには、誰かに死を交換してもらわなければいけないらしい」
織川美音(おりかわみおと)と同じ中学出身の流我奏は元天才ピアニストだった。
今は二人とも二十歳のフリーター。
ピアノを教えてくれるのならば、死ぬのを代わってもいいと申し出る。すると、
「俺の代わりに死ぬ価値があるか見極めたい」と言われる。
旧校舎のグランドピアノを深夜に奏でる時間。
一人ぼっちの夜は二人きりの夜に変わった。
二人の距離が近くなったころ、深夜に帰宅途中、交通事故に遭い、二人きりの音楽の時間が終わってしまう。
流我奏には、ずっと秘めた想い出があった。
深夜の旧校舎での出会いには秘密があった。
無意識な親切――。
生きる意味――深くて難しい問題だ。
生きる意味がない人、価値がない人なんているのだろうか?
生きる価値を見つける物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-27 23:31:55
18843文字
会話率:40%
人の命のはかなさは、まるでカゲロウのようだ。
カゲロウは風に舞うかのように空中を浮遊する。
カゲロウという名前は空気がゆらめいて見える陽炎が語源らしい。
はかなく弱いカゲロウは、成虫になって数時間で死んでしまうらしい。
しかし、数
時間というのは成虫となってからの命だ。
意外にも、幼虫の期間は昆虫の中では長い方らしい。
幼虫の時は何度も脱皮する。私たちも脱皮して成長してきたような気がする。
成虫の姿は生ある時の一瞬の姿だ。
カゲロウの幼虫から羽化したものは、亜成虫と呼ばれているらしい。
|翅《はね》があって空を飛び、成虫と似ているのだが、まだ成虫となってはいない。
亜成虫は、まるで私たちみたいだ。
ゆらゆら揺れる心。大人になりかけているのに、大人ではない。
無色透明な翅。私たちは見えない翅を持っている。羽ばたく準備をしている。
「死ぬ前に、俺と友達にならない?」
優し気な声が背中越しに聞こえる。
声の主は同じクラスの同級生。
飛び降りようとしている同級生の私に向かって平然と笑顔で手を差し伸べてくれた。
彼は不思議な光に包まれて私るように見えた。天使のように救いをあたえてくれる存在に思えた。
温かなぬくもりを全身に纏ったような人。
こんな状況なのに驚くこともなく、笑顔で対応する同級生の名前は羽多野空。
華奢で透き通るような肌色で中性的な雰囲気の少年だった。
「今、死ぬ必要ある?」
彼はそう言った。
「なんか疲れちゃって」
「俺は生きたくても長生きできないから、人生の長さを選択できる人が羨ましいよ。生まれつき病弱で成人まで生きられないと言われている。いつ、人生が終わるかわからない毎日を過ごしていっる」
「人生の長さをある程度選べる私は幸せなのかもしれないね」
彼と話していて価値観が変わった。
「親の干渉が辛いんだ。価値観を押し付けられてさ。コミュ力がないから、友達もできないし。スマホは親が持ってはいけない悪いものだと洗脳されている。勉強も一日中しろと監視されている。自由がないの」
でも、その人は成人の年齢、十八歳になってすぐに亡くなってしまった。
まるでカゲロウのようだ。
亜成虫の時期を共に過ごしていたのかもしれないと思う。
まるでカゲロウのように、成虫になってすぐに死んでしまうかのように――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-27 23:21:29
12154文字
会話率:13%