夜道を行くタクシー(「怒声の瞬間」)、引越し先で見つけたもの(「残り香」)、夫に先立たれた妻(「遺志を継ぐ」)、願いを叶えるもの(「きっと願いが」)、居酒屋で出会った奇妙な客(「場所を告げる」)。ラジオにまつわる怪異譚。
最終更新:2022-07-18 20:41:35
9645文字
会話率:28%
熊田豊54歳は『クマラー』の愛称で親しまれている陸送会社の社長である。若い頃レスリングをやっていた上に強面だが、善良な精神を好む。若い女子社員のダメっぷりに怒声を浴びせ、彼女を矯正しようと努力しては溜息をつく毎日の中、彼は小説投稿サイトで見
つけたある女性作者に恋してしまう。しかしその彼女は誰かに似ていて……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-25 12:28:06
12346文字
会話率:46%
「我が息子、カトラスを育てて欲しいのだ、メリニア」
あんた、何言ってんの! 私は思わず怒声を上げそうになりましたが、拳をぎゅっと握って耐えました。だって、そう言ったのは私の元婚約者。今は義姉の夫ですわ。だいぶふざけたお話ですわね。
やむ
なくメリニアは(義理の)甥を引き取って育てることにした。婚約破棄をされてから、新たな嫁ぎ先も見つからず、メリニアの実家で彼女の居場所はなかったからだ。
これは、居場所をなくした少女と、実の親からの愛を得ることが出来なかった少年の、人生を造り直していくお話です。R15は保険ですが、虐待を想定させる記述がありますので、ご注意ください。基本コメディ路線です。
尚、本作は長岡更紗様主催の【ワケアリ不惑女の新恋企画】の参加作品です。不惑になるのは後編で。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-12 21:37:36
11508文字
会話率:16%
時は昭和58年1月……本土で一番大きいと言われる県の、ある田舎町において、3軒両隣にまで鳴り響く怒声が発せられた。
「こぉの、アホ親父いいぃぃ!!」
「お姉ちゃん、どうしたの!?」
「瑠々子、何があったの?」
……これは、お菓
子を隠されて怒る11歳の娘『瑠々子(るるこ)』と、その姿を見てただ喜ぶ父のお話である。
これは『なろうラジオ大賞3』応募用の作品です。
ジャンルは『ヒューマンドラマ』に、しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-07 20:18:26
997文字
会話率:54%
「幼女はダメだと言ってるじゃないですか!」第三会議室に唸るような女性の怒声が響いた。彼女の名前は桂川 百合。現在、次回作のゲームのメインキャラについて会議中である。彼女の怒鳴り声などものともせず、社長はうっとりと幼女を語る。そこへコンプライ
アンス的に問題ありと眼鏡男子の生田が割って入った。ケモラーの彼はケモミミ娘への愛が止まらない。生田の次に発言したのはナイスバディーのお姉さんを押す松下。悪役令嬢好きの久保田とボクっ娘でドジっ娘なヤンデレを押す佐々木も加わり会議は迷走状態だ。え?桂川 百合の押し?半ズボンでアホ毛をピコピコさせるショタっ子ですが何か問題でも?大混乱の会議中それは突然襲ってきた。地震?グラグラ揺れる床、ショートする蛍光灯、ガラスが割れるキャビネット、部屋いっぱいに広がる魔方陣。魔方陣???戸惑った百合に重たいダンボールが落ちてきて意識を失ってしまう。そして、目覚めたそこは…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-29 21:00:00
94304文字
会話率:31%
十五歳の誕生日、人々は神から『魔力』と『固有魔法』を授かる。
固有魔法【焔の魔法剣】の名家――レヴィストロース家の長男として生まれたジルベール・レヴィストロースには、世継ぎとして大きな期待がかかっていた。
しかし、【焔の魔法剣】に選
ばれたのは長男のジルベールではなく、次男のセドリックだった。
ジルベールに授けられた固有魔法は――【速記術】――
明らかに戦闘向きではない固有魔法が与えられたジルベールは、一族の恥さらしとして、家を追放されてしまう。
一日にして富も地位も、そして「大魔導になる」という夢も失ったジルベールは、有り余る時間を浪費するかのように【速記術】で山小屋に打ち捨てられていた『魔法陣』の魔導書の模写に勤しむ毎日。
そんな無為な時間が半年ほど過ぎた頃、森の中を少女の悲鳴が木霊した。
ジルベールは修道服に身を包んだ少女――レリア・シルメリアを助けるべく上級魔導士と相対するが、攻撃魔法を使えないジルベールは劣勢を強いられ、ついには相手の魔法詠唱が完成してしまう。
男の怒声にも似た詠唱が鳴り響き、全てを諦めたその瞬間、ジルベールの脳裏に浮かんだのは、失意の中、何千回、何万回と模写を繰り返した――『魔法陣』だった。
これは家を追われ絶望のどん底に突き落とされたジルベールが、ハズレ固有魔法と思われた【速記術】を駆使して、仲間と共に世界最速の『魔法陣』使いへと成り上がっていく、そんな物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-31 18:00:00
146467文字
会話率:25%
「……よって、イザベラ! お前に婚約破棄を……」
「動くんじゃない!!!」
今まさに婚約者のアラン王子から婚約破棄を宣言されようとした瞬間、卒業パーティー会場に怒声が響き渡りました。乱暴に開け放たれた会場の入り口には覆面を被り、たくさ
んの細い筒のようなものをグルグルと体中に巻き付けた不審者の姿がありました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-14 20:03:29
4259文字
会話率:34%
幼いころからの両親の不仲で結婚生活と聞いていい思いをしない私、ハルカはあろうことか大学の就職活動の末に「滑り止めの中の滑り止め」で応募した結婚式場に就職してしまう。
そこでやり手のブライダルプランナーである先輩(長身でモデルのような体型を
した男性)の下で研修を受けることになったのだが、ある日の休日彼の家にお誘いを受けて行ったところ、何と彼から結婚を前提としたお付き合いがしたいと告白されてしまう。
あの~……先輩確か結婚していたんですよね? 私はその左手薬指の指輪の意味を理解していないわけじゃあないですし、愛妻家だという噂は知ってますよ? え? 結婚しているのは嘘!? 本当は独身だって!? あれ全部演技だったの!? ウソ! 何で!?
混乱する私に対して彼のアプローチは真剣そのもの。でも私は結婚生活なんてどうせ目と目が合えば口論になって怒声を浴びせあうケンカになってしまうんじゃないかと、何より怒鳴られること自体が怖くて怖くてどうしようもなくて踏ん切りがつかない。
周りの人はプロポーズをさっさと受けろと押してくるが1%でも怒鳴られる可能性があるとどうしても踏ん切りがつかない。怒鳴られると頭が真っ白になって何も考えることができなくなってしまうからだ。
でも先輩の話を聞いてると彼にも過去に裏切られたこともあったらしく、いまだにそれから断ち切れて無いみたい。
これは「怒鳴らないことを誓うのなら」「他の男に浮気して裏切らないというのを誓うなら」結婚前提のお付き合いをしよう。 そう決めた案外似た者同士の2人の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-30 19:00:00
7406文字
会話率:50%
作者の場合、執筆が遅すぎるとどうなるのでしょうか?
どう考えても毎日投稿してる作者より、人気は出ないのだろうか?
最終更新:2021-01-30 10:35:05
2706文字
会話率:55%
かつて王子の婚約者でもあったセシリアは、謂れのない罪を着せられ、処刑される。
赤く染まりゆく視界の中で、叫び声や怒声、そして婚約者だった男の「殺せ!」という声が響き渡った。
前世で相手を虐げた――覚えてさえいない恨みによって、セシリアは涙
を零すことも、声を出すこともできない体になっていた。
死んでいるのに死んでいない、それがセシリアにかけられた呪いだった。
※主人公が理不尽な目に合います。ご注意ください。
他サイト様でも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-25 10:04:56
56407文字
会話率:17%
「ドイ!早くしろ!いつまでこの私を待たせればよいのだ!」
「はい!ただ今!」
家族を亡くし、生きる為に、貴族家史上最低格と称される『アウグナ家』に下働きとして働いている
青年『ドイ』
変わらない毎日、主人の怒声が響き渡っている仕
事場に嫌気がさしていた彼は、いつも通り夢を見る。
...夢だったのだがその内容をしっかりと覚えていることに少しの疑念を持ち出していき、いつの間にか周りからもてはやせられるように。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-13 09:00:00
7435文字
会話率:23%
「─ 醜い嫉妬を丸出しにするなっ!」
学園のカフェテリアに響いた怒声に、高みの見物を決め込んでいた私は、続く波乱の予感に、見物を取りやめて足を突っ込むことを決心する。
そして息を吸い込み、渦中の集団へと声をかける。
「ご機嫌麗しゅうございま
す、皆様!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-08 14:00:00
17976文字
会話率:43%
3週間位前から都会で暴動が起きているニュースが流れていたが、都会からは遠い地域だったし、こんな田舎にまで暴動の被害や暴動が起きるなんて思ってなかった。
暴動の報道がされてから2週間が経った時に、自衛隊までもが出動したり、隣の市でも暴
動が起きたというニュースが流れてくるも、僕らはまだ対岸の火事の気持ちだった。
──そして
暴動の報道がされてから3週間、駅構内を歩いて学校に行く途中で、空気を裂くような女性の叫び声が響き、遅れて男性の怒声や罵声が聞こえてきてそちらの方に目を向けると人だかりが出来ていた。
そして、僕はそのままその騒ぎに巻き込まれゾンビらしき者と対峙する事になってしまったのだ──折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-26 09:00:00
71544文字
会話率:31%
幼い頃から王子の婚約者になるべく育てられたナターリエ。
十二歳を期に正式に王子の婚約者に選ばれた。
表面上王子との仲は悪くなく、このまま順調に王妃の道を歩むと誰もが思っていた。
ところがある日、王室主催の舞踏会に一人の伯爵令嬢が現
れた。
伯爵令嬢は王子に近づくと、色目を使って誘惑しだした。
ナターリエがたしなめると、伯爵令嬢は露骨に甘えた声で「誤解です~」などとのたまう。
その後もたびたび伯爵令嬢は王子に近づき、そのつどナターリエは礼儀をわきまえるよう注意をした。
ナターリエの我慢も限界に達しようかという頃、ある噂が王宮に流れ始めた。
ナターリエが伯爵令嬢に悪質な嫌がらせをしているのではないか、と。
ナターリエは否定するものの、王子との間に隙間風が吹き始めた。
その頃から、王子と伯爵令嬢が密会しているとの噂が、ナターリエの耳にも入ってくるようになる。
――でもわたくしは、殿下を信じております……。
婚約者としての立場が揺らぐようなことはないと、ナターリエは愚直に信じていた。
そして、ついに運命の日を迎える。
大聖堂で、衆目の中、王子の婚約者として聖なる祈りを捧げる日が。
ナターリエは祭壇にひざまずき、女神の前で祈りを捧げた。
ところがその瞬間、突然ナターリエの全身は黒いもやに覆われた。
「あの女は闇の魔女よ!」
伯爵令嬢の金切り声が響き渡る。
「君との婚約は、今この場で破棄とさせてもらう! 魔女との婚姻だなんて、あり得ないからなっ!」
王子の怒声を聞き、ナターリエは全身から力が抜け落ちた。
魔女だなんて身に覚えがない。いったい自分の身に何が起こっているのか。
王子にしなだれかかり、自分を見下しながら薄ら笑いを浮かべる伯爵令嬢……。
ナターリエはようやく悟った。
罠にはめられ、婚約者を寝取られたのだと。
近衛兵に引きずられながら、ナターリエは誓った。
いつかきっと真実を暴き、あの憎き女を魔女裁判にかけてみせると。
今、ナターリエの戦いが始まる――。
【カクヨムにも投稿中】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-22 12:08:50
66550文字
会話率:29%
細く長いエスカレーターを逆走する男が、怒声をあげる。背中を捕まれた若い女性は、驚いて振り向いた。
夏のホラー2020 駅 参加作品 その2
最終更新:2020-08-26 23:00:47
1879文字
会話率:49%
クロスディア王国にはそれは愚かで有名な王太子がいた。癇癪持ちで、傲慢で、自分勝手。勉強は逃げだし続け、社交界デビューを迎える歳になってももまともな文章一つかけやしない。勿論、公務は人任せ。顔の良さがだけが取り柄の馬鹿王子。そんな彼は自分の婚
約者である真面目な公爵令嬢を嫌っており、伯爵家の我が儘放題な令嬢と遊んでばかり。当然、仲は最悪で、顔を合わせれば、公爵令嬢からの嫌みが飛び、王太子は怒声を上げ、罵りあう。そんな関係が続く中、国の威信をかけた盛大な舞踏会。王太子は恋人である伯爵令嬢を引き連れ、公爵令嬢にこう告げた。「お前との婚約を破棄する!」
そんな関係を装った頭脳派な演技の天才王子(ブラコンな愛国者)と魔法の天才な公爵令嬢(シスコン)による七年をかけた婚約破棄のお話。
*以前書いた短編「婚約破棄のその後で」のセルフリメイクの連載版になります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-11 11:02:35
21351文字
会話率:44%
「こんの、あほじじぃ――――!!」早朝の村に、ビー・ビーの怒声がこだまする。
腰痛の祖父に代わり魔術道具修繕に必要な鉱石を得るため、嫌々ながらも街へ行くはめになったビー・ビー。快く同行を承諾した天然新米教師のマー・エチルス、勝手について
きた幼馴染のグック・シャイナとともに、初めて村を出る。
穏やかな旅路と思いきや、前途多難いきなり魔獣の群れに襲われた。黄金色に輝く魔法銃と炎の短剣が道を切り開く。三人のはじめてのおつかいは、無事成功するのか――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-06 00:44:45
203396文字
会話率:32%
貴族に生まれた子供に自由は存在しない。平民のような伸び伸びとした環境は存在しない。交流関係も、結婚も全て親の意のまま。
貴族が羨ましいと思う人間は金と地位しか見ていないのだろう。蓋を開ければそれは牢獄だ。自由行動などなく、そこに自分の意思も
存在していない。
家よりも学園の方が窮屈で制限がつく。学園は小さな社交場だ。一息することなど出来ない。学びの館と謳っては居るがそもそもそんな必要は無いのだ。どこの家も家庭教師が存在する。この学園で学べることは全てここに来る前に学び終えているのだ。
自分を守るために誰かを犠牲にする。社交界がスキャンダルに飢えているのは自分以外の人間を蹴り落とし、自分を守りたいからだ。
関心を誘導している。そうすれば社交界で自分が守れるのだから。そうでないと自分を守れない
貴族が通う学園は今、面白いイベントが催されていた。とある男爵令嬢が高位貴族を狙っているというスキャンダルだらけのイベント。
そして──王子は落ちた。
その事実に私は身震いした。どう考えてももう遅いのかもしれない。この時点で私の運命はもう──。
現実は甘くはない。保見のための行動は全て裏目に出てしまった。まるで私が婚約者を愛しているかのように写ったのだろう。
そして卒業パーティーの直前、婚約者はついにその言葉を言い放ったのだ。
存在価値が下がった娘に親は一体どれだけの情けをくれるのだろうか。
卒業パーティーが終わって、親に呼び出されぶん殴られた。
怒声を浴びられ、ボロ雑巾のように蹴られる。
勘当され、ついに平民となった。
何もかも失った。でも、今はとても自由だ。自由なんだ。そう認識すればとても心が軽くなった。
もしも、もしも、来世なんてものが存在するのであれば──貴族ではなく、平民に。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-28 21:51:35
3445文字
会話率:9%
『……略……
「そっちだ! 逃がすな!」
深夜の森に怒声が響き渡る。木の上で一服していた真理が、その声を聞き深いため息をつく。煙と一緒に現実も吐き出したい。……略……』
引っ越しで心機一転するはずが、昔書いた厨二小説達と向き合うことに?
黒歴史図書館の司書見習いだとのたまいやがる俺の昔の相棒(ガラケー)の策略で、未完の物語を完結させるべく、小説の世界に入り込まなくてはならないだと?
最近流行りの小説やアニメをひねくれた視点で見ていた隠れオタクの山田太朗。
悪魔の威を借るうりぼう(ガラケー)と、人気のある小説とは?設定って?キャラって?をぼやきながら、自分のかつての作品(黒歴史)と向き合っていく。
……あっ、引っ越し祝いに姉貴が来るの忘れてた。
BL、ヤンデレ、オフィスラブ、何でもござれの恋愛脳。駄目だ!うりぼう(ガラケー)と会わせてしまったら、遇わせてしまったら………!
※『』タイトルが黒歴史小説となります。それだけでも読めます(遠い目)
※ランキングを設置してみましたので面白ければ応援いただければとても嬉しいです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-16 17:50:01
77231文字
会話率:29%
恐ろしい夢で目が覚めた。部屋のカーテンを開ければ綺麗な青空が街を優しく包んでいる。もう学校に行く時間だと思ったけれど、スマホの電源を入れると時刻はまだ午前5時。登校時間までかなりの余裕がある。再びベッドの上に横になったのだけれど、あの夢が
気になって仕方がない。4畳半の狭い部屋、そして煎餅布団。段ボール箱の上に無造作に並ぶ空の缶ビール達。その缶のビル群の真ん中で、ブルブルと振動している黒色の携帯電話。夢の中の私は、何も考えずにその携帯電話に出た。
「浜岡こらぁ!今日の撮影バックレやがって!違約金500万円だぞ分かってんだろうなコラァ」
スピーカーを破壊しそうな程の恐ろしい怒声。まず私は浜岡って名前じゃないし、こんな怒鳴る大人なんて知らない。確かに私の中学校には怖い男先生もいる。でも怒られることなんてしてないし。
「あ……あの撮影って、どういうことでしょうか……」
驚いたことに私の口から発せられたのは、まるで男性のような低い声だったのだ。もちろん「なんで?」とビックリしたのだけれど、電話の向こうの声がその些細な疑問を吹き飛ばしてしまう。
「AVの撮影に決まってんだろ。とぼけやがってその耳引きちぎってやろうか」
衝撃的な言葉を耳にして、震える手からスマホが落ちる。慌てて拾いあげて詳細を確認する。
「確認しますけどAVというのは、あの……男女がまぐわう的な。私達子供が見てはいけない映像のことでよろしいでしょうか」
「てめぇが出演すんのはゲイポルノだろ!分かってんだろうな500万円だぞ」
私は強引に電話を切った。それでも何度も着信が来るので携帯の電源を落とす。煎餅布団を踏みつけて立ち上がると視線がやけに高い。私の身長が大きくなっているようだ。洗面所の鏡の前で恐る恐る自分の顔を確認してみると……そこには見知らぬ大男が映っていた。そこで夢は覚めた……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-19 11:24:11
237文字
会話率:0%