【新選組xクトゥルフ神話】
幕末。京の都は倒幕を謳う不逞浪士のみならず、魑魅魍魎の跋扈する魔境と化す。
ある晩、沖田総司は蜘蛛のような怪人に襲われていた尼僧を救う。しかし、その尼僧は金髪の異人だった。
少女はヴァチカンから来た聖女を名
乗る。教会の禁書庫から魔書<ネクロノミコン>を奪った坂本龍馬なる男を追って日本に来たという。禁書には恐るべき力が秘められており、悪用されれば日本はおろか世界が滅びかねないと言うのだ。
鎖国の禁を破って少女を招いた一橋慶喜(後の徳川慶喜)の命により、沖田は<ネクロノミコン>を奪還するため、異人の少女とともに坂本龍馬と彼が率いる魔物の軍団<廻厭隊(かいえんたい)>との壮絶な戦いに身を投じるのだった。
※ネオページ様にて5話先行連載中。続きを早く読みたい方は「新選組討魔録 ネオページ」で検索!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-30 17:00:00
131409文字
会話率:45%
艶やかな京の都。ここでは公卿たちが優雅な生活を送っている。
その生活の端々で、宮中を駆け回る蔵人。
季節の事柄や雅な歌に彩られた宮中で、蔵人のやることは意外と多い。
最終更新:2024-11-26 06:00:00
154755文字
会話率:33%
東京の都心にある大正時代創立の帝東京医師大学、その大学には実しやかにささやかれている噂があった。20年に一度、人が死ぬ。そして、校舎の地下には遺体が埋まっていると言う噂があった。ポルターガイストの噂が絶えない大学で、刃物の刺さった血まみれの
医師が発見された。他殺か自殺か、その事件に連なるように過去に失踪した女医の白骨化遺体が発見される。大学所属研究員の桜井は、ストレッチャーで運ばれていく血まみれの医師を目撃してしまう……。大学の噂に色めき立つオカルト研の学生に、桜井は振り回されながらも事件の真相を知ることになる。今再び、錆びついていた歯車が動き出す。
※温めのミステリーホラーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-25 23:13:50
105988文字
会話率:42%
北陸、福井県の観光名所、一乗谷朝倉氏遺跡。
その遺跡は、かつて朝倉家が越前国を統治するため、本拠地にしていた場所。応仁の乱で逃れた文化人を呼び、京の都に負けないほど発展し、人口も1万人を超えていた大都市だった。
しかし、栄えた一乗谷も最後の
当主、朝倉義景の代で終えてしまう。最愛の子を亡くし、上洛するチャンスも逃し、そして織田信長と対立し、そして姉川の戦いで敗北、そして家臣の裏切りに遭い、自害する運命を辿り、一乗谷は炎に包まれ、焦土化する。近年まで発掘調査されるまで、名も忘れ去れた都市になる。
盆に親の地元の福井に帰省していた女子高校生、主人公の朝倉凛が写真撮影をきっかけにタイムスリップし、朝倉義景のバッドエンドを回避するため、知識を頼りに奮闘する話
カクヨム様でも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-24 22:18:30
159922文字
会話率:55%
源氏の嫡流・源為義と美貌の白拍子の間に生まれた八郎為朝は、史記や三国志に描かれた項羽、呂布や関羽をも凌ぐ無敵の武将! その生い立ちと生涯は?
鳥羽院の寵姫となった母に捨てられ、父に疎まれながらも、誠実無比の傅役・重季、若き日の法然上
人や崇徳院、更には信頼できる仲間らとの出会いを通じて逞しく成長。
京の都での大暴れの末に源家を勘当されるが、そんな逆境はふふんと笑い、放逐された地・九州を平らげ、威勢を轟かす。
やがて保元の乱が勃発。古今無類の武勇を示すも、不運な敗戦を経て尚のこと心機一転。
英雄神さながらに自らを奮い立て、この世を乱す元凶である母・玉藻、実はあまたの国々を滅ぼした伝説の大妖・九尾の狐との最後の対決に挑む。
平安最末期、激動の時代を舞台に、清盛、義朝をはじめ、天皇・上皇、著名な公卿や武士、高僧など歴史上の重要人物も多数登場。
海賊衆や陰陽師も入り乱れ、絢爛豪華な冒険に満ちた半生記です。
もちろん鬼若や時葉(誰でしょう? 実は二人とも史上の有名人)、白縫姫など、豪傑、美女も続々現れますよ。
Tametomo! ― The Birth and Growth of the Strongest Samurai Ever Known in Japanese History
さあ、始まり始まりぃ~ (^^♪
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-23 00:05:51
198309文字
会話率:26%
時は平安と呼ばれていた時代、平和かと思われた京の都にも、物の怪の類が連日連夜、悪さを働こうとしていた。
それらをほとんど未然に防ぐ活躍をしていた、稀代の天才陰陽師『安倍晴明』。
ところが、晴明は「後は任せた」と言い出して、突然(部分的
な)休暇に入ってしまう。
弟子である五人の女の子たちが、師匠の代わりに物の怪退治へと赴くも、思わぬ事態が発生してしまって……!?
新感覚の平安妖退治ファンタジー、ここに幕開け!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-22 23:23:03
46472文字
会話率:75%
貴族・黒い安息日の友人、白い定休日がラ・ムーを語る
京の都に住む彼女だが、ラ・ムーは京都の店舗ではないのでご了承を
なお、プライバシーの保護のため極一部のみ脚色を施している点もご了承いただきたい。
最終更新:2024-11-12 12:49:44
1989文字
会話率:29%
文久三年(1863年)。八・一八の政変で長州は京の都を追われた。だが政情は混迷を極め、都は血と怨嗟に塗れ混沌としていた。
そんな中、京都の治安を護る新撰組は猟奇的な殺しに直面する。将門流陰陽術の術師である新撰組副長・山南敬助はその事件
の裏に呪術的な因果を感じた。
沖田総司と共に事件を追う山南敬助の前に、紅い瞳の妖艶の芸妓・弓月が現れ事件の闇はますます深くなっていく。
時間を追う万荒事屋・葛城柔志狼、西欧帰りの錬金術師天羽四郎右衛門…それぞれの思惑が絡まり合い事態は混迷を深めていく。
やがて京都を覆う術式「だびでの六芒星」により洛中は魔界と化した!
切支丹の秘宝、聖月杯とはなにか?
天羽四郎右衛門の正体とは?
火花を散らす剣と拳!唸りを上げる牙と爪!洋の東西の魔術と呪術がぶつかり幕末京都に神は蘇るのか…
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-22 17:54:38
252325文字
会話率:37%
平安時代、京の都にはひっそりと妖怪が紛れ住んでいた。
藤原氏の強権の中、左遷の憂き目にあった主(あるじ)を妖怪たちが見送るだけの小さいお話。
最終更新:2024-09-22 09:08:03
8443文字
会話率:40%
時は京の都が栄える平安。
とある村。この村にて、ある風習がある。
それは神に生贄を捧げる悍ましい風習だ。
生贄に選ばれるのは忌み子。
村の繁栄のために殺される。
そして、また一人の少女が殺された。
だが、少女は神に選ばれた。
神は少女をずっ
と見守っていた。
哀れな、清き少女を救うために神に選んだ。
神となった少女が待ち受けるのは温かな炎だった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-08 16:00:00
62513文字
会話率:45%
私は室町幕府・管領の細川勝元の娘として生まれた。だが、私はが七歳か八歳の頃に応仁の乱が勃発する。
この戦乱では、東軍の指揮を私の父・勝元が執り、対する西軍を率いるのは、母方の祖父・山名宗全であった。
十一年にも及ぶ応仁の乱は、父・
勝元と祖父・宗全の病死により、勝者のないまま、終息していく。
だが、戦禍で焼け野原になった京の都で、私は謎の怪僧・果心居士と出会った。
果心居士の呪術によって私は『永遠の十七歳』になり、女性忍者(くのいち)として、この乱世を見届ける事となる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-30 12:51:10
3420文字
会話率:34%
「嘘でしょ!? お式までもう間もないのに、今更破談!?」
時は幕末。
動乱の中心地、京の都にいながら、先帝の第八皇女・和宮《かずのみや》は、自分を異性として見てくれない婚約者を振り向かせる為孤軍奮闘する――言い換えれば、動乱とはまった
く無縁の、平穏な毎日を送っていた。
しかし、その婚約者・有栖川宮《ありすがわのみや》熾仁《たるひと》親王との婚儀を間近に控えたある日、降って湧いたように持ち上がったのは、まさかの破談と、ほかの男との縁談!?
熾仁との結婚に待ったを掛けたのは、遙か遠い江戸の地に棲む幕臣たち。
彼らの狙いは、彼らが頂く長である第十四代将軍・徳川家茂《いえもち》に和宮を娶《めあわ》せて、公武合体を成し遂げることだった――。
※この物語は、史実を元にしたフィクションです。
実在の人物、地名、その他が登場しますが、一切関わりはございません。
また、史実を一通りさらっておりますが、大幅な脚色を加えております。
史実に忠実でないと受け付けない、という方は、ご注意下さい。
※この作品は、過去に書いた『箱庭恋歌』を大幅に改稿した作品です。
※個人サイト、エブリスタにも掲載中。
©️和倉 眞吹2020-.
禁止私自转载、加工 禁止私自轉載、加工
この小説の文章の著作権は和倉 眞吹に帰属いたします。許可なく無断転載、使用、販売する事を禁止します。
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337480文字
会話率:47%
「嘘でしょ!? お式までもう間もないのに、今更破談!?」
時は、幕末。
動乱の中心地・京の都にいながら、先帝の第八皇女・和宮(かずのみや)は、動乱とは一見無縁の毎日を過ごしていた。
しかし、婚約者・有栖川宮熾仁(ありすがわのみや・たるひと
)親王との婚儀を間近に控えたある日、降って沸いたように持ちあがったのは、まさかの破談と、他の男との縁談!?
熾仁との結婚に待ったを掛けたのは、遥か江戸の地に棲む幕臣達。
彼らの狙いは、彼らが頂く長である、将軍・徳川家茂(いえもち)に和宮を娶(めあわ)せることで公武合体を成し遂げることだった。
※こちらは、史実を元にしたフィクションです。実在の人物・地名その他が登場しますが、一切関わりはございません。
※一通り史料をさらってありますが、脚色と妄想が最優先です。「史実に忠実でないと拒否感半端ない」という方は、ご注意下さい。
※旧第三回なろうコン、一次通過作品。
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©️和倉 眞吹2013-2014 .
禁止私自转载、加工 禁止私自轉載、加工
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90640文字
会話率:29%
今は昔。竹取の翁というものあらずとも、六位蔵人、藤原成海なるものありけり。この男、時に怠惰で、時にモノグサ、時にめんどくさがり。
いづれの御時っつーか今、女御、更衣あまた候ひ給わず、すぐれて時めき給ふ者もなし。女御なるは二人だけ。主上が
御位にお就きあそばした際に入内した先の関白の娘、承香殿女御と、今関白の娘で、新たに入内した藤壷女御のみ。他はナシ。
承香殿女御は、かつてともに入内した麗景殿女御を呪殺(もしくは毒殺)した。麗景殿女御は帝に寵愛され、子を宿したことで、承香殿女御の悋気に触れ殺された。帝は、承香殿女御の罪を追求できず、かわりに女御を蛇蝎のごとく嫌い、近づくことを厭われていた。
そんな悋気満々、おっそろしい噂つき女御のもとに、才媛として名高い(?)成海の妹、藤原彩子が女房として出仕することになるが――。
「ねえ、兄さま。本当に帝は女御さまのこと、嫌っておいでなのかしら?」
そんな疑問から始まる平安王朝っぽい世界の物語。
滝口武士・源 忠高、頭中将・藤原雅顕、陰陽師・安倍晴継、検非違使・坂上史人。雑色・隼男。そして承香殿女房・藤原彩子。身分もさまざま、立場もさまざま六人衆。
そんな彼らは、帝と女御を守るため、今日もドタバタ京の都を駆け巡り、怠惰な成海を振り回す!!
「もうイヤだぁぁっ!! 勘弁してくれぇぇっ!!」
成海の叫びがこだまする?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-27 17:00:00
115521文字
会話率:40%
昔、戦国時代、京の都でも絶世の美女と噂になった武家の姫が、近隣の豪族の騙し討ちのような奇襲で館を枕に討ち死にした。
コロン様主催企画「菊池祭り」参加作品です。
最終更新:2024-07-23 13:00:00
3339文字
会話率:37%
屋島の合戦。
義経に大役を押し付けられた那須与一崇高は、神仏の加護を念じながら平家が示した扇落としを完遂した。だがすぐに扇を拾い上げ船首で踊り狂う黒い大鎧の武者を義経の命により二射目にて射殺す。
その夜、義経に誘われるがまま松原へと分け入っ
た与一は、夕暮れに射殺した黒い大鎧の男と義経が肩を並べるところに出くわす。
あまりの不気味さに逃げ出す与一はしかしすぐに二人に囚われ、義経が奇怪な言葉を並べて与一を「狭間」へと送り飛ばす。
目が覚めた与一は置かれた場は再び合戦の場。だが、その景色はあからまさに一変していた。見慣れぬ武具、見慣れぬヒトガタ、見慣れぬ敵に、見知った京の都。
狭間へ「流された」与一は命を繋ぐべく再び合戦へと身を投じる。
その手には大弓はなく、しかして狭間筒が握られていた。
「我こそは屋島の扇落とし!那須与一崇高であるぞ!日光権現よ斯くご覧あれ!狭間に轟く我が一射、現世の先まで届けようぞ!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-19 16:39:18
10572文字
会話率:34%
ある日、高校二年生の渡辺敦の目の前に、轟天丸と姫夜叉と名乗る赤青二匹の鬼が現れた。鬼たちは敦を監禁していた暴力団員を一瞬で皆殺しにし、敦を守るためにやってきたと言った。
平安時代中期、鬼は高度な技術を持ち、京の都で人間と共存していた。し
かし、それを快く思っていなかった藤原道長は、鬼の持つすべての技術と財宝を奪い、自らの権勢を盤石にするべく画策し、陰陽師安倍晴明の力を借りて、鬼の世界から放逐された怪物である桃太郎に鬼退治を命じた。
京の都は血まみれの地獄絵図となった。昨日の隣人は嬉々として鬼の一家を殺し、鬼たちは都を逃げまどった。見かねたのが源頼光と配下の四天王(渡辺綱、坂田金時、卜部季武、碓井貞光)である。時の一条帝に直談判し、天才陰陽師である蘆屋道満の力を借りて、天皇家に伝わる神鏡で不死身の桃太郎を千年の封印に閉じ込めた。鬼たちは憎悪と差別のくすぶる人の世に再び住むことをあきらめて、異次元の鬼の里に隠れ棲むことになった。
現代の敦の前に現れた赤鬼と青鬼は、千年前の封印が解けて桃太郎が蘇ったことを告げた。そして桃太郎は、二度と封印されぬように鏡を破壊するとともに、復讐のために、渡辺綱の子孫である敦を殺しに来るだろうと。
敦は鬼たちの導きで、頼光と四天王の子孫を探し出し、味方につけることに成功した。また、蘆屋道満の子孫である少年や安倍晴明の子孫である双子の少女から、祖先が千年前に桃太郎と戦った時以上の力を手に入れた。
桃太郎はかつての眷属である犬猿雉の怪物を復活させ、敦たちを繰り返し襲った。陰陽師の少年を殺し、秘宝の珠や剣を奪うことにも成功した。しかし最終的には、異次元にある鬼の里で、神鏡をめぐる激烈な戦闘が行われ、敦たちは鬼たちと陰陽師の力を借りて、再び桃太郎の封印に成功したのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-07 16:36:53
98029文字
会話率:49%
時は平安時代。齢十八の千歳丸は勅命により鬼退治へと向かうことになった。
いつか京の都を襲った鬼の残党。決して生かしておくことは出来ない。
だが俺が出会ったのは、齢十四、五ほどの鬼の少女だった。
少女を退治して人として生きていくか、少女を
守り男として死んでいくか。
若き男と鬼の少女が織りなす、千年の時を超えた真実の愛の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-02 22:10:00
5164文字
会話率:42%
誰も居ない部屋から良く通る声がする。
テレビから視線を外すと、梅の麗人がいらした。
ついつい素直ではない言葉が出る。
これは素直になってはいけない願いだから。
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
幻想奇譚を書きあげた後の私の感想ですよ。
リアルに一抹のファンタジーを交えて。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-13 18:34:45
984文字
会話率:41%
大怨霊菅原道真。
平安時代最も恐れられた男の霊魂は、葦の荒野の死闘の果て、異世界へと封じられた。
見知らぬ世界で再び人間の体を持ったミチザネは、己が元いた京の都へ戻るため『時渡りの秘術』を探す。
全ては彼を陥れた藤原への復讐のため。
相棒で
ある赤髪の少女ナイラとともに、魔術と探検の旅が始まった。
神の尖兵である天使とそれを崇める天使教団。
北方エルフ騎士達が送り込んだ刺客、不死身のダークエルフ。
そして恐ろしい魔物、魔女、盗賊、冒険者。
禁断の知恵、邪悪な神との邂逅。
立ちはだかる難関の数々に、魔術師ミチザネはどう判断を下すのか ───
異世界裏街道を突き進む、冒険伝記小説。
カクヨムとの同時掲載です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-28 20:03:19
21500文字
会話率:42%
東京の大学で電子工学部に通いながら再受験のために勉強していたジェームズ・ナナモは念願の医学部に合格できたが、在学生受験証明書を提出せずに受験したことを穢れとして悔いていた。もしそのことで合格が取り消されたらナナモに課せられたもう一つの定め
である王家の継承者になるための学びもできなくなる。しかし、ナナモは医科大学の学生寮の中で目覚め、寮母に入学式に行くように促された。ナナモは入学を許されたのだと喜んだが、それも束の間、在学生受験証明書の件は何一つ解決していなかったことを知らされる。
ナナモは王家の継承者の学び舎であるカタスクニでの講義のことが気になってはいたが、寮生は何らかの武道を行わなければならないと言われ、仕方なく剣道部を選んだ。竹刀を買い求めるために訪れた場所でナナモは神の託宣を伝えるコトシロの代弁者であり自らの意志を持つカタリベに会い、カタスクニのリモート授業を受けるように言われる。
忙しいが様々なことがナナモに課せられながら学生生活が過ぎて行く中、夏休みに入り全国医学部剣道大会に出場するために京都に来たナナモは、初めての公式戦に緊張し、戦わずして意識を失った。と同時にオンリョウの異世界に誘われる。
ナナモの穢れへの憂いがオンリョウを導いていると考えたカタスクニの面々は、異世界での使命を与えた。そこは平安の京の都だったが、ある巻物をある屋敷の主(あるじ)の元に届けるという簡単な役目だった。平安の貴族の装束に身を包んだナナモは、牛車に乗せられると苦も無く巻物を届けたが、その巻物に書かれているはずだった物語がすべて消えていることを知らされた。ナナモ自身が持ってきたから巻物も穢れてしまったのかもしれない。物語を復活させるため、そして、その物語に振り回わされている姫を助けるために、禊ぎを受け、穢れを祓い、清き水を得ることが必要だと知ったナナモは、格子状に築かれた都の通りを、そして都から離れた聖地を牛車に導かれながら移動し、度重なる難題を解決しながら、その得られた清き水で文字を綴り、最後には物語を蘇らせた。ナナモは物語の秘めたる意味を知るとともに、王家の継承者として、穢れに立ち向かう覚悟を改めて誓う。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-07 17:00:00
441447文字
会話率:40%